まちに支えられてある学校

校長  若林 健一

2年前、つつじヶ丘自治会の広報誌に、次のような駄文を寄せたことがあります。

まちは学びの宝庫(これはわたしが創った仮想の物語です)

ある子供Aさんが、登校途中民家の庭の梅の実を見て、「梅干しは梅の実で作られる」ということを思い出しました。でも、ここになっている実は緑色、家で食べる梅干しは赤色。その疑問を担任の先生に話しました。若い担任は、自分でもそのわけがよく説明できませんでした。そして、学級全体の問題になっていきました。
次の日から、子供たちの調査が始まりました。梅の木のある家を訪問して尋ねる子。インターネットで検索する子もいます。親戚のおばあちゃんに電話する子。もちろん市民図書室や港南図書館へ行く子もいます。それらを報告し合ううちに、学級全員で梅干し作りをしてみたいということになりました。そうして、まちで探した経験者何人かのお世話になりながら、この学級では梅干し作りを体験することができました。まちの人から梅の実の寄付をしていただきました。紫蘇の葉も苦労して手に入れました。そして、せっかく教わった作り方を忘れないように、また、後輩に伝えるためにレシピを作ることにしました。

この物語の過程で、様々な学習が行われ、生きて働く能力を身につけていくことができます。ほんの一部ですが紹介します。
・ 目的に応じて、文や文章の組み立ての効果を考えたり文章全体の流れを考えたりして  書くこと。(国語)
・ つくるものの用途や美しさ、楽しさを考えて、形や色、材料などの特徴を総合的に生  かしてつくること(図画工作)
・ 単位量当たりの考えなどを用いること(算数)
・ 自ら課題を見付け、よりよく解決する資質や能力(総合的な学習)

このように、まちに目を向けると、様々な学びの機会が得られます。まちの人々、まちの事、まちの物、まちの環境・・・。その中に、貴重な学習の課題が見つかります。学習の材料があります。解決の方法があります。考えるヒントがあります。教えてくださる「先生」がいらっしゃいます。まちの方々に学校へ来ていただいたり、子供たちがまちへ出かけたりして、日野南小学校の特色ある教育を実施することができています。学校を温かく受け入 れてくださっているまちのみなさんに改めて感謝申し上げす。

年前には「仮想の物語」と書きましたが、仮想ではなく現実になっているものが、益々増えています。市民図書の読み聞かせ、畑見学、畑・花壇のお手伝い、昔を語ってくださる方々、まち探検を受け入れてくださる商店や事業所等の方々、安全パトロール隊、学習やクラブの支援隊、ボランティア・・・・まだまだ書ききれません。
 日野南小学校は、まちの方々に支えられてあるということに、改めて思いを致し、感謝の念を抱かざるを得ません。ありがとうございます。

 追;地域合同お楽しみ会の「喫茶・ジャクリーン」売り上げ、6,357円を日本ユニセフ協会の口座へ払い込みました。