文部科学省 全国学力・学習状況調査」の結果と今後の指導について
 
 師走の候、保護者の皆様にはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
 さて、平成19年4月に小学校6年生、中学校3年生を対象に実施いたしました全国学力・学習状況調査の調査結果がまとまりました。この調査結果をふまえ、今後の本校としての取り組みについてご説明いたします。
 
1 調査の概要について

◎調査目的
・全国的な義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、各地域における児童生徒の学力、学習状況を 把握・分析することにより、教育および教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図ること。
・各教育委員会、学校等が全国的な状況との改善において、自らの教育および教育施策の成果と課題を把握し、 その改善を図ること。
◎調査日時
・平成19年4月24日(火)
◎調査内容
(1)児童に関する調査
 ア 教科に関する調査
 
解答用紙コピー、問題用紙は児童に返却済み
コンピュータデータは保護者に返却済み

 
   国語A、算数(数学)A 
   主として「知識」に関する問題
   国語B、算数(数学)B 主として「活用」に関する問題
 イ 質問紙調査 回答用紙コピー、問題用紙は保護者に返却済み  
   学習意欲、学習方法、学習環境、生活の諸側面に関する調査
(2)学校に対する調査(学校質問紙)
 学校における指導内容、指導方法に関する取組や学校における人的・物的な教育条件の整備の状況および児童 の体力・運動能力の全体的な状況等に関する調査
◎調査対象
 小学校6学年 中学校3年生
5 調査結果の公表や返却
(1)公表の方向性
 「実施に当たっては、子どもたちの学習意欲の向上に向けた動機付けを与える観点も考慮しながら、学校間の 序列化や過度な競争等につながらないよう十分な配慮が必要である。」
(2)返却
 都道府県、市区町村、学校に調査結果を返却
 
2 調査結果の概要と今後の指導に向けて
教科に関する調査
◎調査からわかる本校の学習状況の傾向
★算数
 知識に関しては、全問正解者が全国平均を上回っている。一方で8問正解者も全国平均を上回っている。 公式や基礎計算などの内容が定着している児童が多い一方で、知識定着に課題のある児童も少なくはないということがわかる。活用に関しては、全国平均より全体的に正解数が多い子どもが多い傾向が見られる。 問題文に即して適切な公式や考え方を用い、問題を解いていく活用力が身に付いている子どもが多いといえる。
★国語
 知識に関しては、17問正解、全問正解の子どもが全国平均を上回っている。 このことから考えると、漢字や文の組み立て、言葉の意味などの基本的な内容はおおむね定着していると考えられる。活用に関しては8問〜全問(12問)正解の子どもが全国平均を上回っている。 文章を読解する力、読解したことをもとに考える力が高い子どもが多いということがわかる。
 
◎今後の指導に向けて
 本校の算数、国語ともに「活用」の能力が高いことが今回の調査で明らかになりました。この結果は、子ども個々の日頃の努力が成果として表われたものです。本校の6学年子どもは、1年生から4年生までは国語の学習を、5年生から現在までは社会科の学習を本校の授業研究教科として重点的に取り組んできました。そのこととも関連があると思われます。
 本校では、すべての教科を通して、子どもが「自ら問題を見つけ、友達と協力しながら自分なりの学びをし、集団思考を通して考え方をよりよいものにしていく」という力を身につけられるように指導を重ねています。集団思考や協力した学びあいが成立できるよう、職員一同、授業研究を中心とした研鑽を重ねています。今後さらに、そのような教育を推進していけるようにしていきます。また、特に生活科・社会科指導におきまして、地域の皆様の多大なご協力をいただきながら、子どもにとって具体的な事実をもとに授業を進めていけることも、このような結果に反映されていると考えています。地域の皆様に感謝いたします。
 一方で、算数の知識問題の結果から、基礎的な学習のよりいっそうの定着が求められていることもわかりました。本校の学習指導は、「個への指導に始まり、集団思考を通して、最終的には個への指導に返る」ということをめざしています。今回の調査は全体の傾向を示す一つの資料ととらえ、子ども一人一人の傾向や特徴を適切に把握しながら指導を積み重ねていきたいと考えています。
 
◎具体的な指導の改善について
★算数 
・現在行っている少人数指導(T.T)の一層の充実と学習形態の工夫を図る。
・集団思考を支えるための個に対する指導の一層の充実を図る。
・2月中旬以降、学年で学んだ学習内容を振り返ることができるよう、個に応じて習熟を図れるような授業をする。
★国語
・基本的な学習(漢字・作文)の一層の充実と、日常的な取組を進める。
・平沼小学校が大切にしてきている、読書への取組(保護者の方へも「読み聞かせ」で協力いただいています)を 継続していく。
・すべての学習の基盤になる国語力の育成に向け、今までの取組を大切に個に応じた授業を進める。(作文指導、 発表する力を高める指導、ノート指導等)
 
質問紙調査
◎特に顕著と思われる結果
…この調査はたいへん多岐にわたっており、全国平均に比べ顕著であると思われる内容についていくつか紹介いた します。
○全国平均を上回った質問
・朝食を毎日食べている。
・勉強する時間を自分で決めて実行している。
・ものごとを最後までやりとげてうれしかったことがある。
・家で自分の興味のあることについて調べたり、勉強したりしている。
・学校で楽しみにしている活動がある。
・新聞やテレビのニュースなどに関心がある。
・いじめはどんなことがあってもいけない。
・人の役に立つ人間になりたいと思う。
・体の不自由な人やお年寄りや困っている人の手助けをしたことがある。
・「総合的な学習の時間」の勉強が好きだ。
・読書が好きだ。
○全国平均を下回った質問
・身の回りのことは、できるだけ自分でしている。
・毎日、同じくらいの時刻にねている。
・外に出て遊んだり、運動・スポーツをして体を動かしている。
・携帯電話をもっていない。
・家の人と学校での出来事について話をする。
・魚や貝や昆虫などをつかまえたことがある。
・清掃活動へ参加したことがある。
・スポーツをすることが得意だ。
 
◎今後の指導に向けて
 生活に関わることについては、学校だけの取組では限界があります。今後とも、各ご家庭との連携をはかり、子どもたちのよりよい生活づくりのために指導を積み重ねていきます。
 自分の興味に応じて進んで学んだり、困っている人を助けようとしたり、いじめを絶対悪と考えたりすることなど、小学校段階で子どもが身につけるべき大切な心情が豊かに育っていることがわかります。これについては学校としてもたいへん喜ばしく、うれしいことでした。
 今後とも、個々の子どもを見つめ、その心に寄り添いながら子ども一人に一人に応じた指導を心がけていきたいと思います。

 今年度の調査をもとに、本校では重点研究の教科を中心に、すべての教育活動で「平沼に生き、平沼で輝く子」の成長像に迫れるように教職員一同、協力して子どもたちを指導していきます。
 今回の調査は現6年生のみの調査・分析ですが、めざすところは学校としての取組であり、すべて同じ目標に向いています。
 今後とも、本校の教育活動にご支援・ご協力をいただきますよう、よろしくお願いいたします。