学校だより 7月号〜平成13年7月3日(火)

いぶき野小学校のねがい
○思いやりの気持ちを持って人とのかかわりを豊かにする子
○自分で問題を見つけて追求する子
○自分の思いを豊かに表現する子
○のびのびと元気に生活する子

学校教育目標
○人とのかかわりを重視した体験的な学習を積極的に取り入れます。(共生)
○問題意識を持って追求し,主体的に取り組めるようにします。(自立)
○一人一人の思いを認め,子ども達が自信を持って表現できるよう支援していきます。(個性)


体験の夏,チャレンジの夏

校長 大澤眞治郎

 連日の暑さから「熱中症」の被害に遭う人のニュースが流れる事態になっていますが,梅雨はどこへ行ってしまったのでしょうか。今年の夏はどうも猛烈な暑さが続くような予感がします。
 さて,ある教育の研究会総会での挨拶で,現在の社会風潮の問題をいくつか述べられました。
 その一つに,今の社会は「個性」と称して何でも許される傾向があるのではないだろうかということでした。社会生活を営む上で共に生活できるよい意味での個性と自分勝手な個性があるというのです。私は,公共の場での傍若無人な行動を連想しましたが,共感するものがありました。      
 二つ目は,子どもの成長する過程において欲求不満になることを恐れたため,過度の甘やかしが横行し,「欲求不満の耐性」が欠如しているということでした。自分がよいと思えば他人がどうであろうと関係なく行動し,がまんすることのできない青少年が増えているということです。このことも,多くの人が感じていることだと思います。
 ところで,先日の休みに電車に乗りました。家族連れだってどこかへ出かける一団と出会いました。車内はそんなに混んではいませんでしたが それでも立っている人は結構いました。座席に先に座ったから当然という形で家族4人がゆったりと座っていました。少しづつお客が増え,松葉杖をついた若い男の人が乗ってきました。家族連れの側に立ったのですが,席を譲ろうとしません。そのうちに近くの人が席を譲り,よくある光景になりました。しかし,何か心に引っかかるものがありました。「なぜ,子どもを立たせて譲らないのだろう。」「せめて自分が立って譲ればいいのに」と思ったのです。子どもたちに人とのかかわりを教える絶好の場面であり、現実に体験している中でマナーを伝えるよい機会だからです。家庭での公共の場の態度育成や基本的なしつけをどう考えているのだろうかと思いました。
 考えてみると,学校においても体験的な活動で電車に乗ることに迷惑をかけているということの自覚がなかった集団でかもしれません。学校が利用するときは集団だから少々の迷惑はしょうがない,乗客が我慢しなさいという暗黙のおごりがあるのではないかということです。学校は,それぞれの育ち方をしてきた子どもたちが共通のルールで生活する場ですが,社会生活のルールと一致しているかどうかも考える必要があると思います。
 問題は,家庭も学校も子どもの基本的なマナーの育成にどう具体的にかかわっていくかということです。新しい学習指導要領の柱の一つに「基礎・基本の確実な定着と個性の尊重」というのがあります。まさに,人とのかかわりを重視した体験的な活動を家庭と学校がしっかり役割を明確にし,子どもの健全育成のために連携をはかりながら取り組まなければいけないのです。この夏は,身近なことに勇気をもって体験させるように心がけるとともに,いろいろなことにチャレンジするよう仕向けてほしいと思います。

学校だよりのページにもどる