アンケートの集約

 【全体会】
・統廃合をまぬがれているのは外国籍児童のおかげで、「よってたかって」「めんどうを丸投げ」できる職員の体制が暗くなりがちなマイナーな問題に向き合う源なのかと拍子抜けした。

・学校だけで学習言語を補える理由は、ボランティアを学校内に入れることだとわかった。

・いちょう団地のことはうわさでは聞いていましたが、いちょう小学校の取り組みがわかってよかったです。

・いちょう小学校の取り組みの様子が、写真や図を使って丁寧に説明されていたのでとてもわかりやすかった。学校職員全体で「よってたかって」支援している雰囲気が伝わり、熱いものを感じた。

・いちょう小学校が外国人に温かい学校ということはとてもよくわかりました。今後は、一緒に学ぶ日本人の児童と一緒にどのように育ったのか、目標(らしいもの)と取り組み、そして検証を提示していただきたい。

・このような取り組みには、それなりの費用が当然かかってくると思うが、どう工面しているのか。財政的な支援だけでなく、人的支援や外国人教育の指針等については、本来行政の責任であると思う。

・「よってたかって支援する」ということばが印象的でした。様々な地域、他校、保護者との交流の豊かさがパネルから読みとることができました。

・学校がいかにボランティアと関わっていくか、学校の開いた姿勢が伺えてよかったです。

・学校で、このようなすばらしいフォーラムが、できたことをとてもうれしく思いました。学校と地域と家庭の三つが、いっしょになって同じ問題に取り組むことは、とても大事だと感じました。力を合わせれば、より良い社会を作ることができるように思います。しかしながら、一番中心になるべき外国人の参加や発言がすくなく、もっと私のような外国人の声を聞きたいと思います。いちょう小学校の38%が外国せきに対しては、参加や発言が、少ないです。残念ながらまだまだ日本人による、日本人のための企画でした。

【パネルディスカッション】

・現在のPTAのメンバー構成の話、福山さんを説得にいった前校長の話、初代PTA会長の話など、学校が保護者をうまく巻き込んでいるところがすごいと思った。

・早川さんのような立場の人を学校内に入れられたことにびっくりした。

・PTA代表の方からの率直な言葉、重いがとてもよかった。PTA役員の半分以上の方が外国籍と聞いて驚いたが、保護者の方々にとっては心強く感じることが多いと思う。

・地域ボランティア「まちづくり工房」の早川さんの存在も、学校や子どもたちを支える大切な存在であることを感じました。

・「開かれた学校」のモデルのように実感した。共通のテーマに向けてよく全職員が同じ方向に向いていることに驚かされました。

・大阪府、大阪市などは行政側から外国人生徒を抱えている小中学校においては、必ず外国人に日本語教育をするようにすすめています。このような形でなくては、小中学校にいる外国人生徒はドロップアウトしていくのかなと思う。

・それぞれの立場で、皆さんが一人一人の子どもに対して温かく見守っていかれていく姿勢に感心しました。

・学校全体での取り組みがすばらしいと思った。やはり教員一人ではできない、仲間を作ることが大切だと思った。

・飾らない、普段のままのパネリストの皆さんのお話で、それぞれの立場からの取り組みやご苦労、様々な思いが生で伝わってきました。

・「一人の生徒を全職員で育てていこう」とするいちょう小学校の取り組みに感動しました。そんな考えで自分の子を見てもらえたら幸せだろうなと思いました。

・学校と地域が非常に開かれていると感じました。ただこれだけサポート体制ができている中でも、中学に入って急に学力がついていなかったことに気がつくという事態がおこるんだなと思いました。

・ボランティア団体と学校との関係の難しさと可能性について考えさせられました。学校側も成長する子どもたちを見守るため、幼保と小、小と中、中と高が互いを知る大切さがわかりました。

・学校の校長先生の力で学校がこんなに変わることができるということが、分かりました。外国人として私は、ほんとうに心からうれしく思いました。すべての学校でこの半分の思いやりがあれば、外国人の子どもたちは、どうどうとして、「ぼくは、何々人。」って声を上げて言えるのに、と思いました。福山満子さんは、とても楽しそうにPTA活動していることが伝わりました。早川さんが、半年も学校に入るまでかかったのは、日本の学校がどのぐらい閉鎖的か分かると思います。なぜでしょうか? 学校は、何を怖がっているのでしょうか?私は理解に苦しんでいます!

【第一分科会『全校職員による協力指導体制(全校TT)・まちとの協働』】

・すべての関わる人が参加するまで長い月日がかかったのだと思いますが、それがあるから後の人がその後を楽に歩くことができるのだなと思った。

・いちょう小学校の歴史を聞けて、どんな出発点、背景があったのかがよくわかった。地域の方からの思いを聞けたことがよかった。どの学校もいずれ直面していく課題であること、日本の未来に必要で ある視点を見つけた気がした。

・具体例を知ることができて、子どもの様子(実態と心の様子)が浮き彫りにされた気がします。

・いちょう小学校の取り組みは伝統があることを知り、参考になりました。地域あっての学校であるので、お互いに力を合わせる必要性を感じた。全校TT体制は、まさに理想の形だと思う。

・この指導体制を作るまでは、多くの方々の努力があったのだと察します。地域と学校、そしてボランティアや大学との協働、そのどれも重要なことだと思います。中学校での取り組みは、出口としての進路指導も重要になってきていることがわかりました。

・「素直で言うことをちゃんと聞く」が勉強ができない、おもしろかったと同時に切実な問題だと思いました。

・教育のあり方として、学校、家庭、地域の三者がフィードバックして子どもたちを見育てることが大切であることを再認識した。

・地域から発生してつながりが広まったこと、外国籍の児童が少人数だったころの苦労話などが聞けて納得できました。

・今はどこの学校においても協力指導体制の構築やらあり方が問われています。いちょう小学校での取り組んでいる学習・生活両面にわたる実践が実にきめ細かく行われていることに感心しました。地域との連携のあり方についてもよくわかりました。

【第二分科会『ボランティア・大学との協働』】

・いちょう小学校の話を伺うと、いつも協働のことばの意味をかみしめます。10年後、20年後は今のいちょう小学校のような多文化がふつうの小中学校のかたちになるのでしょうか。

・いちょう小学校が、地域のボランティア団体、NPO、大学との連携をうまくとりながら、子どもたちの教育、育成体制づくりに取り組んでいる前向きな姿勢の一端が理解できた。

・「助けがほしいがどこに求めたらいいかわからない」という学校の先生たちからの声をよく聞きます。今、つながっていない学校も潜在的に協働を必要としていると感じています。これからもモデルとしてたくさん発信してほしいと思います。

・学校側が何を必要としているのか、基本的な路線を決めてくれて、始めてボランティアや大学とも関わっていけるのだと思います。

・大学との協働の発表がとても楽しく、やはり変化は人と人とのつながりによってつくられていくのだと思いました。外部の方のアドバイスを、勇気を持って受け止めることで新しい可能性が得られるのだと思います。

【第三分科会『母語や母国の文化を大切にした取組』】

・学校の協力体制、今の体制ができるまでの長い間の地域と一体になった取り組みの様子がよくわかりました。

・3つの小学校と中学校が、時間を併せて交流会を続けていることがわかった。交流会には外国籍の子どもたちだけでなく、日本人も参加していることがわかり、交流の大切さを知ることができた。

・居場所保障の話は有意義だった。

・4校で畑を借りて、日本の子どもを含めた子どもたちが野菜作りをしている実践は、とてもすばらしい実践だと思った。居場所保障という観点に加え、将来の農業従事者の育成という面からも評価できる内容であった。

・後半の方が良かったです。なぜなら外国人から自分の意見、悩み、問題点を聞くことができたからです。また母語・母文化を伝えることの難しさや、本や教科書が手に入りにくいこと、親と子どものギャップなどの難しさは、私自身の経験から、よくわかりました。これから中国語だけではなく、ポルトガル語、スペイン語、フランス語(ベトナム)の母語、母文化活動が出来ると、期待しています。

【全体の進行について】

・私は、三つの分科会のまとめが聞けなかったことを、とても残念に思いました。できれば、分科会が終わった後、また全体会でそのまとめの発表をしてほしいと強く思いました。

(後日いただいたメール)
・土曜日の「多文化共生教育フォーラム」に参加させていただきありがとうございました。大学院の修士論文では「公立中学校における多文化教育」をテーマにイタリアと日本の中学校で観察を行い比較研究しており、このたびのフォーラムは大変興味深く拝聴いたしました。イタリアでの研究対象としているミラノの公立中学校でも7〜8割が外国人生徒であり、イタリア人がマイノリティーとなっています。この学校も学校スタッフが一丸となって外国人生徒及びイタリア人生徒への教育に取り組んでおり、独自に教材も工夫しています。小学校と中学校という違いはありますが参考になる部分がたくさんありました。前校長の服部先生もおっしゃっていましたが、いちょう小学校に到着したときか らみんなが一生懸命なのは肌で感じました。学校に外国人がいるとかいないとか関係なく、どの学校もいちょう小学校のようになったらどんなに素晴らしいだろうと思ったのは私だけではないはずです。フィールドが中学校でもあり、上飯田中学校の伊藤先生のお話も大変参考になりました。休憩時間に伊藤先生と直接お話もできましたので今後もいろいろと教えていただきたいと考えております。なかなかうまくまとめられませんが、アンケートを出せずに帰ってしまいましたので、フォーラムの感想に代えさせていただきたくメールをお送りいたしました。校長先生をはじめとする関係者のみなさまにもよろしくお伝え下さいませ。今後ともますますご活躍いただきますようお祈り申し上げます。

・6/26はお疲れさまでした。暑い中、いちょう小学校の「よってたかって」の実践を教えていただき「これだよな」と痛感しました。発表の熱さから、暑さが全く感じられなくなりました。そして、発表されるいちょう小学校の先生方、全ての先生が元気だったので、「このパワーと明るさがあって こそ」と感動しました。いちょう小学校のファンになりました。ファンだからこそ、リクエストもしたくなりました。(勝手申してすみません)いちょう小学校が外国人に温かい学校ということは、とてもよく分かりました。今後は、一緒に学ぶ日本人の子が外国人の児童と一緒にどのように育ったのか。目標(らしいもの)と取組、そして検証を提示していただければとても勉強になります。
 いちょう小学校の素晴らしい発表を聞き、金子先生たちの熱意に感動して、勝手なリクエストをしたくなりました。エールとして受け止めてくださいね。(いちょう小学校、遠かったですが参加して良かったです)お疲れさまでした。