心の豊かさを願い 2005年
1月号

いちょう小学校長 金 野 邦 昭
 新年明けましておめでとうございます。

 大晦日には、雪が降り、大荒れの天気だったものの、正月三が日は、大変穏やかな天気で、雪にすっぽり身を包んだ富士山もくっきりとその勇姿を見せ、新年にふさわしいすがすがしさを感じさせました。皆様におかれましても、すばらしい年を迎えられたこととお慶び申しあげます。

 私事になりますが、今年は、初めて箱根大学駅伝の選手を沿道で応援することができました。大観衆の声援を受け、各選手は、汗をながしながら精一杯の力闘を見せてくれました。なにか選手の皆さんから今年のエネルギーをもらったような感じがし、嬉しくなりました。

 さて、新年の穏やかさをよそに、テレビや新聞は、連日新潟中越地震の被災者やインドネシア沖大地震による被害の様子を報じていました。特に、インドネシア周辺国の被災者の半数は、子どもだったことを聞くにつけ心の痛みを感じざるを得ませんでした。改めて天災の怖さを知らされたような気がします。

 また、天災とは違って、昨年は、佐世保市の小学生による殺害や奈良県での小学生殺人等の痛ましい事件がありました。今年は、これらの天災や事件が二度と起きないよう願わずにはいられませんし、教訓として対応や対策に一層心を注いでいかなければと強く思います。

 今年は、「愛知万博」(愛称 愛・地球博)が開かれます。日本館では「20世紀の豊かさから21世紀の豊かさへ」をテーマに掲げています。現在の日本は物質的には非常に豊かになりましたが、人間関係などの心の豊かさといったものが失われつつあります。人間の幸せは、物質的な充足だけではつかめません。お互いに助け合って暮らし、心と心がつながっていく関係が大切です。また、現在の子どもは、ごく当たり前の自然について知らないことが多いということです。日の出を見たことがない、空の広さを知らない、虫の音を聴いたことがないなどです。子どもたちに自然を感じる心をとりもどしてほしい等、日本館のテーマには、以上のような大きな願いがこめられているそうです。

 21世紀は、地球との対話をはじめる世紀で、家族、人類同士、地球といったさまざまなものとの関係を修復しなければならない時代だと言われています。家族も含めた人間関係のつながりをもとめていくこと、自然を豊かに感じること、国境や文化の違いを超えた人々との交流、かけがえのない地球を大切にしていくことは、とりもなおさず私たちがこれから心豊かに生活していく上で大変大切なものばかりです。学校教育においてもこのことを中軸に据えて取り組んでいく課題だとも言えます。

 年頭にあたって、「学校は、子どもたちにとって安全な場所であり、安心して学べる場であること、切磋琢磨して成長する場であり、心豊かな人間づくりをする場であること」を再認識し、一層取り組んでいきたいと思います。今年も保護者、地域、大学関係者、ボランティアの皆様方に支えられて、教職員一丸となって「いちょう小ならでは」の教育に邁進してまいりたいと思います。どうぞ本年も学校教育にご支援、ご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。

校長室から
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