認め合い 助け合い 励まし合い
 
いちょう小学校長 金 野 邦 昭
 
 朝晩の冷え込みが厳しく、いちょうの木の周りには、金色に輝いたいちょうの葉が絨毯のように散りばめられており、晩秋を思わせる季節になってきました。子ども達は、 12月8日に行われる持久走大会のために、中休み、元気に練習に励んでいるところです。
 
 さて、過日、他の学校で体育の授業を見る機会がありました。体育館に入ると子ども達が、グループごとに分かれて一生懸命跳び箱の練習に励んでいました。どのグループにも活気があり、子ども達同士声をかけあって練習しており、先生がどこにいるかわからないほどでした。ステージで練習していたグループでは、跳べない友達を2人がかりで支え励ましていました。参観している途中で、跳び箱を跳んでいる時にバランスをくずし、転んでしまった子どもがいました。すると、すかさず「大丈夫」と声をかける友だちの姿がありました。その声かけがとても自然に思えました。どのグループにも友だちを思いやったり、助けあったり、励まし合ったりする姿が見られ、大変感心してしまいました。
 
 この授業は、区の人権教育推進の授業として公開されたものですが、授業の中でどのように人権感覚を子ども達に持たせていくか、また、指導する教師としてどのような配慮がなされなければいけないかを盛り込んだ授業でした。担任の先生の話をお聞きして、すばらしい取り組みだと思ったのは、がんばりカードの中に友だちへ励ましの言葉を書く欄があり、毎時間記録させているということでした。私も、カードを見させていただいたのですが「跳び方がスマートだよ」、「とても上手だったよ」、「こんどがんばろうね」など、励みになる言葉が書かれていました。授業で子ども達が自信や安心感を持って思い切り活動していたわけが担任の先生のお話から十分納得できました。
 
 昨今、いじめの話題が取り上げられ自殺者が出るという痛ましい事故がおきていることは憂慮すべきです。本校でも、無記名でいじめに関するアンケートを全児童に書いてもらいました。その結果、言葉の暴力で傷ついていたり、友だち同士の認め合いが乏しかったりする内容が書かれてありはっとさせられました。改めて、日常の指導の中で、授業の中で指導していく必要を感じております。いじめの理由は色々あると思いますが大事だと思いますのは、子ども同士に、認め合い、助け合い、励まし合いがある好ましい人間関係が培われていくことだと思います。友だちの良いところを見つけること、違いを良さとして認め合うこと、自分もがんばるけれども、友だちにもがんばってもらうこと、そのために助け合うことなど日常の中で培われていくことが大切です。
 
 先の授業は、そのことを気づかせてくれるヒントになる良い授業だったと思います。本校でも、日常の中で日々努力していきますが、好ましい人間関係が十分できていくためには、ご家庭、地域の皆様のご協力も大きいと思います。是非、学校、家庭、地域の皆様のご協力で、子ども達にとって認め合い、助け合い、励まし合う好ましい人間関係が一層、培われていきますことを切望します。