人は動いた時 強くなる
学校長  熊田 松雄
 
 ずっしりと手ごたえのあった運動会だった。
 晴天を待ち望んだ甲斐があったというものだ。

 5月の連休明けから、運動会に向けての練習がはじまった。わずか三週間で本番となる。打てばひびく子どもたちと熱き思いの教師集団がめざすチャレンジ精神はたくましい。
 ここでも上白根っ子の素直さ、ねばり強さ、学び合う力があっちこっちで発揮される。
 ひたむきに さいごまであきらめない 決してしらけない 全力をつくす。ここに今の上白根小のすごさがある。

 さらにすごいと思うのが、自ら飛び込んで練習に汗する。その姿に感動すら覚える。

  もっと上手になりたい。
  もっと積極的になりたい。
  もっともっとやってみたい。

 その思いがすべての始まり。その思いが自らの向上心に火をつけ、内なるエネルギーが出てくるのだ。一歩動き出すことで新しい自分がつくられることを忘れまい。
 動けば必ず変わる。動けば必ず何かが身に付く。はじめの一歩は小さいかも知れないけど、あせらずたゆまず時間と努力を重ねていけば大きな力となって返ってくる。  
 まさしく、人は動いた時 強くなる。心であれこれと考えているだけではダメだ。
よし!と決めてまず動く。そして続けること。結果は出る。動き出す前に自分はダメだとか、自信がないと投げ出してしまってはいけない。
 学校というところは、いろいろなチャンスとなる舞台が用意されているのだ。その気になれば、あらゆることに自分を伸ばせるチャンスはある。やってみようと!決心し、やってみてその楽しさもつらさも味わってこそ、自分のおもしろさが見えてくるもんだ。
 今年の運動会で輝いていた上白根っ子の明るさ、強さ、やさしさ、ひたむきさはいったいどこからくるのだろうか。それは何度もころぶ練習をしているからにちがいない。ダンスのリズムが取れぬぶざまぶりでころび、声が出ないだらしなさでころび、すぐに弱音が出ちゃうかっこわるさでころぶ。みんなかっこよくできたのは最後の最後でなのだ。だからこそ、いい。上質の笑顔はそこからつくられるのだ。子どもたちの笑顔がそれをよく物語っているように思えてならない。
( 2006.6月号)