上白根小からの発信
                           学校長 熊田 松雄
 
 いじめを苦に命を絶つ子どもたちの報道が相次いでいる。
教育現場にたずさわる者として、強い衝撃をうけるとともに、いま、学校で何ができるかを問い直している。                          世の中がどんなに変化しようとも、学校は正しいことや美しいことが通用する場でありたいと願う。それは、学校が可能性をいっぱい持っている子どもたちを真ん中にしてなりたっている世界だからに他ならない。
 我が校歌の一節の中にこうある。                        歌声さそう学舎(まなびや)に  心を磨く明るい子
   風冴えわたるこの校庭(にわ)に  体きたえる元気な子
   理想あふれるこの町に  正しく伸びる未来の子
    ともに進もう わが上白根小学校
 『心を磨き、体を鍛え、正しく伸びろ』と、学校は何よりも人間的な理想をかかげている。それが子どもたちの心の原風景ともなる。              わが上白根っ子の持ち味である『 めげずに・ひたむきに・全力をつくす 』 この学校集団がもつ雰囲気が校風となるのだ。だからこそ大事にしたい。
 学校の中には「生活」がある。そこでは絶えず子どもたちの成長途上ゆえの葛藤(かっとう)があり、トラブルも生じてくる。子どもたちの中に『人をバカにする』『人を粗末(そまつ)にする』場面もでてくる。ここぞわれら教師の出番。その行為が人として断じて許されないことなんだと、子どもたちに刷り込むようにくり返しくり返し丹念に指導している。穏やかだけど厳しい。柔軟だけど筋が通っている。厳しさと温かさ、二つを併せ(あわせ)持った学校でありたいと切に願っている。               そのためにも、さらに学校は「わかった!」「できた!」の実感ある授業の充実に努めるとともに、この学校生活を通して、自分を愛する心と今をよりよくしていこうとする集団づくりに力を注いでいきたい。                 何度叱ってもまた同じことをしでかす子がいる。その子の心の底をどうやってたぐればよいか、苦悶(くもん)する日々が続く。でも、どんな子どもにも成長の契機が必ずあるのだと経験上知っている。本気で「ごめんなさい」が言えたとき、思わず鼻の奥がツーンとしてくる。こんな日があるから、こんな子どもたちがいるから。だからこの教育の仕事はおもしろい。