霧 一 小 だ よ り

                                          平成16年 6月号

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春 の 運 動 会

学校長  谷川  克

 雨に濡れたアジサイの花が見られる季節となりました。学校の小さな農園にも、子どもたち一人ひとりの思いがこもった野菜たちが元気に葉を広げています。

 さて、今年度は二学期制の導入に伴い運動会を春に実施致しましたが、当日は、子どもたちの意気込みとパワーに押されたのか、心配されていた雨雲も消え去り、絶好の運動会日和となりました。例年運動会は、秋に行っていましたが、今年はキリ一フェスティバルのねらいをもう一度見直し、子どもたち自身の活動によるところが大きいイベントにしていこうと職員で話し合いを重ねてきました。そして、昨年の3月に子どもたちによる運動会実行委員会の組織ができあがりました。

 式典の進め方、演技や競技の内容、応援の方法、係や仕事の分担などについて、子どもたちの生の声がいかされるよう、助言をしてきました。話し合いの結果、次のような新しい考えが決まりました。競技は固定されたものだけでなく、自身の選択で参加できるものを設けること。楽しく工夫された競技を盛り込むこと。地域の方や保護者の人との交流がもてる種目を入れること。今までとは違った種目を取り入れていこうといったものです。このように運動会を盛り上げるための話し合いは、いつもより数倍の時間を要しましたが、子どもたちの新しい考えが積み重ねられていった事は事実です。私たち教師はついつい運動会と言うと、安全面や体力的な部分、運営面や時間の配分、などといった効率的な面に気をとられてしまいがちです。しかし、子どもたちは、自身が行動することで、また違ったイメージや考えをもっていることが分かりました。また、競技そのものの楽しさや意外性、運動会の盛り上げ方やその展開についても新しい考えをもっていることがよく分かりました。

 今月の学年便りには、各学年の取り組みの様子が紹介されていますが、係ごとの準備や練習においても一人ひとりの努力あっての運動会であったということがよく伺えます。また、″勝負の勝ち負けにこだわらずみんなで楽しめる運動会に〃という運動会実行委員長さんの呼びかけの言葉も心に残りました。

 春の運動会においては、ご家庭のご協力はもちろん地域の皆さま、運営補助員の方、ヘルパーの皆さん初め、PTAの役員の方々のご支援があったことを深く感謝致します。また、喉をうるおす子どもたちの姿を見る毎に、連合自治会さんよりいただいた冷水器のありがたさをあらためて感じております。感謝申し上げます。

 ここで、前期の大きな行事の一つが終わりましたが、これから各教科の学習、野菜や植物を育てる体験学習、水泳学習、宿泊体験学習が続きます。運動会で培った自主性や計画性、創造力、実践力が他の学習や領域でますます生かされていくように支援していきたいと考えております。これからも、ご協力ご支援のほどをよろしくお願い致します。