特性の項目にも掲載しましたが、どの子でも加害者(被害者)になる可能性があります。もし、自分の子どもが加害者(被害者)の立場になったらという視点でお読みいただきたいと思います。 |
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○外での様子は、普段の保護者の前で見せる様子とは異なる場合があります。ほんの一部の例外を除けば、どこでもいい子でいることはできません。家庭では課題があっても学校ではすばらしい場合もありますし、その逆もあるのが子どもです。そういう認識が必要です。(人間はどこかで息を抜くことが必要なのです) |
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○「いじめをしている」という現実と「日頃はいい子」ということをしっかり切り分ける必要があります。「いい子」と「いじめの加害者」ということは併存します。 |
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○我が子かわいさから感情的になったりせず、子どもの人権を守る視点(相手側の立場で)に立って、(学校とともに)教育的に解決することが必要です。 |
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○日頃言い訳をする保護者には、同じように言い訳をする子どもが育つと言われます。この点は保護者として十分気をつけることが必要です。 |
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○子どもの前で悪口や批判、言い訳などを口にしないように気をつける必要があります。(このことで問題がこじれる場合が多いのが実情です) |
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○子どもをすぐ責めたりしないで、その話をありのままに冷静に聞くことが必要です。(加害者でも、被害者でも、子どもの言葉で語らせてください。ただし、言い訳は許さず、事実のみ語るようにさせることが必要です。) |
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○子どもの言い訳を保護者としての納得に結びつけることのないようにします。例えば子どもの言い分をそのまま認めかばうことや「いじめをしたけれども基本はいい子」などと一部を肯定し一部を否定することなどが、結果として子どもの健全な成長を阻害する場合が多いことに気づく必要があります。
いけないことはだれがしてもいけない、人間として恥ずかしいことは決してしないなどの基本をきちんと身につけさせることは家庭教育の基本です。もちろん、学校教育の基本でもあります。子どもの発言に対しては、冷静に事実を判断する必要があります。
子どもの発言を信じることは大切ですが、子どもは自分の都合の悪いことは言わないと言うのが実態です。「おうちの人にきちんと話しなさい」と教師に指導された子どもが、家庭に帰り、自分の失敗を話す例はほとんどありません。ですから事実は学年担任から直接お伝えします。 |
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○現実を受け入れること、子どもと正面から向き合うことが、解決に向けた入り口となります。 |
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○いじめている子の課題を明らかにする必要があります。特に心理状態をケアする必要があります。満たされない思いのはけ口としていじめに走る傾向が見受けられます。 |
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○いじめの結果傷ついている子は、どのようになるかを具体的に示す必要があります。 |
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○善悪の問題と切り離すことが必要です。 |
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○「ここで対処できないと解決はできない」と考え、真剣に、直ちに対処する必要があります。 |
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○親のプライド、メンツは捨てて対処することも必要です。「子どものため」と思うと、それができるのが親だと思います。 |
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○「いじめ」という行為によって、親自身も傷ついていること、「いじめを解決するには、大人が必死に対処しなければならない場合があること」を明確に示すこと、「大人が謝る様子をはっきり見せる」ことなどが、子どもの心に「いじめ問題の大きさ」や「してはならない行為であること」をはっきり認識させます。 |
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○いじめられている方にも問題があるという考えは誤りです。だからといって、いじめをしたという行為がなくなるわけではありませんし、正当性を主張できるわけでもありません。いじめという行為そのものを戒めるのが目的であることに気づく必要があります。(自己を正当化するための言い訳にならないように配慮する必要があります) |
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○いじめている子、いじめられている子、周囲にいる子、どの子どもたちも救うために一致した行動を取ることが必要です。 |
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○仮に一つ一つは小さな事であったとしても、執拗に繰り返したり、集団化したりすることにより、相手を著しく傷つけてしまうのがいじめの構造の一つです。繰り返すことにより相手を追いつめてしまうのです。「相手のいやがることはしない」「自分がされたらいやなことはしない」「いけないことは誰がやってもだめ」というのがしつけの基本です。 |