自分の目で、心の目で確かめる
このところ、各学年で遠足、校外学習が行われています。そこには、単に楽しんでくるだけではない、そういう場面でしか得られない「学び」があります。
朝、子どもたちを送り出す前に話をする機会があります。時々気分が高揚し、集中できない状態になっている子どもたちに出会います。楽しみにしている気持ちは分かるのですが、集団で行動するわけですから、約束を守り、安全に実施できるようにしなければなりません。そういう状態の時には、「自分で気をつけて行動する、参加する」よう働きかけるようにしています。(細かい指導は学年できちんと行っています)
例えば電車やバスに乗車する場合、子どもたちの一団が乗ってきたらその車両を避ける場合が多いでしょう。騒がしかったり、車内で動き回ったりし、迷惑に感じてしまうからです。
それを逆手に取ります。なぜ騒がしく感じるのか、そう感じさせないためにはどうすればよいのか実際に車内で考えるのです。すると、子どもたちは声の大きさ、歓声、人数などいろいろなことに気づきます。少なくとも車内放送がきちんと聞こえるようにしなければならないことや、観察しているとき自分がとても静かにしていたことに気づくのです。
工場見学では、本物、実際にあるものを「自分の目」でしっかり見ることについて話します。目的をもって、何をどのように見るのかを意識して見学することが大切だからです。事前学習で「なぜ?」という疑問点や質問を明らかにしておくこと、自分が知っていたこととの違いを認識することも学習のポイントです。しっかり見るということは、今までの学びを総動員して「心の目で確かめる」ことにつながります。その繰り返しが「自らの学び」につながると考えています。
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