

10月は前期の終業式に続き、後期の始業式と昔の教育を受けてきた私にとっては、まだなじめないところもあるのですが、とにかく後期がスタートして3週間が過ぎようとしていま す。この時期はスポーツの秋、食欲の秋、読書の秋等、様々に表現されるように何をするにも適した季節です。私個人としても秋は大好きです。夏は暑いし、冬は寒い、春は花粉に悩まされ辛い季節です。この秋だけが私にとっては本当に過ごしやすい時なのです。後期の始業式で私は子どもたちにある約束をしました。それは今から3500年ほど前の中国の殷という国の陽王という人の話ですが、陽王は洗面器に「苟日新、日日新、又日新」という言葉を書いて、毎朝唱えながら顔を洗ったという話です。これは、「まことにひにあらたに、ひびあらたにして、またひにあらたなり」と読むそうですが、これは「昨日の私は今日の私ではありません。今日の私は明日の私ではありません。毎日自分を変えていきます。」という意味だそうです。人は最初にある目標を決めるのですが、何日かたつと忘れてしまい、成長のない日々をおくってしまうものです。その為に陽王は毎日見る洗面器の底にその文字を書いて自分を律したという話を子どもたちにした後、「後期は皆さんも何か目標をもって、それを忘れることなく毎日生活しましょう。」と話し、「校長先生は北方謙三さんが書いた『水滸伝』を全巻、12月までに読み終えます。」と約束しました。492名と北方小学校の職員の前で約束したのですから、陽王の洗面器よりも効果があります。実はこの本は是非読みたいと思っていたのですが、なかなかその機会を得ることができず(他の易しい本ばかりを読んでいたものですから)今日に至ったのですが、これが読み始めたらめっぽう面白いのです。本当に引き込まれてしまいました。この本があれば電車を待つのも苦にならないし、人に待たせられても読書をしていれば腹も立ちません。行き帰りの電車の時間もすぐに過ぎてしまうし、せっかちな私もこの本を読んでいる時はエスカレーターも歩かずに左側によって読書をしているし、とにかくエスカレーターに乗っている時間も惜しいのです。読みたくて読みたくてたまらないのです。そして何よりも読書のすばらしいことは、そのときだけは現実を忘れてその世界に入り込むことができるということです。これはストレスの多い私にとっては最高のひとときです。次回の朝会では読書の大切さ、楽しさを子どもたちに話すつもりです。読書は子どもたちの学力を引き出す上においても欠かすことのできない学習だと思います。是非子どもに読書の楽しさを保護者の皆様からもお伝えいただけたら幸いです。ということで十数巻ある『水滸伝』もきっと12月までには約束通り読破することができそうです。
11月学校便り