北方小学校学校だより
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  長い夏休みも終わり、北方小学校に子どもたちの元気で明るい声が帰ってきました。やはり学校は子どもたちの声が一番似合います。
 さて、この夏休みに北方小学校の子どもたちが住んでいるいくつかの地域の夏祭りに参加させてもらいました。どの地域でも私たちが行くと子どもたちが寄ってきて、笑顔でいろいろな話をし、私たちを歓迎してくれました。とても嬉しい一時でした。
 夏祭りというと、私にも思い出があります。私は、長崎県の北の方の平戸という島からさらに北に10kmほど離れた大島という小さな島で生まれ育ちました。何もない島です。映画館もなければ、喫茶店もない。ゲームセンターももちろんありません。夏は、ただただ朝から晩まで海で泳いで、アワビやサザエを捕って遊びました。それしか遊びがなかったからです。おかげで夏休みが終わって登校したみんなの顔は真っ黒です。そんな村の夏休みですが、8月13日、14日、15日の三日間は村の決まりで海に入ってはいけないことになっていました。誰もがその決まりは守りました。実は、その間、「須子踊り」という盆踊りがあるのです。この踊りは横笛を吹きながら街中を練り歩き、その年、昨年、一昨年に亡くなった方がいる家の前で棒術や踊りを披露してご先祖様を弔うものなのです。私は、小さい頃からこの踊りに付いていくのが好きでした。数日前から練習をするのですが、盆踊りの曲が聞こえてくると、何となくそわそわしたものでした。その光景が今の私の中に「ふるさと」としてしっかり残っているのです。私の「ふるさと」はここにあります。私の人生の基盤がここにあります。今でもその盆踊りを見るとほっとしますし、数十年前の自分に帰っていくのを感じます。そこには人を優しく包み込む温かさがあります。「ふるさと」とはきっとそういうものなのでしょう。
 北方小学校の子どもたちの「ふるさと」もここにあります。今、私たち大人がしっかりとこの子たちのためのかけがえのない「ふるさと」をつくっていかなければいけないのでしょう。私は、その「ふるさと」にある温かさを各町内・自治会長さん達と話している時に感じました。会長さんはじめ町内の実行委員さん達は自分の地域の子どもたちをこの夏祭りで楽しませるために様々な工夫を凝らしていました。どの地域の子どもたちも楽しそうでした。そこで育った子どもたちも、いつかはこの場所を離れる時がくるかも分かりません。しかし、自分の人生の基盤となる「ふるさと」はここにあるのだと思います。
 「ふるさと」は一つです。すばらしい「ふるさと」になるように地域と学校で協力していけたらという思いをさらに強くもった夏祭りでした。


〜ふるさと〜

9月学校便り