第3章 小学校(山田・北山田・東山田)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1 平成18年度の学校評価の取り組みについて

  平成18年度の三小学校は、学校評価への取り組みに向けて協議し、「文部科学省学校評価ガイドライン」の実践推進校としての取り組みを加味して、より充実した形になるように工夫することを試みることにした。

  まず、保護者向けの調査では、各小学校で昨年度まで取り組んできた学校評価の項目を吟味したものに、東山田中ブロックで協議しながら推進してきた研究を取り入れ、この地域としての小学校への期待(重要度)や評価(実現度)を調査し、ニーズ度を探ることで、この地域の小学校としていかにあるべきかという今後の指標を明確にすることを考えた。

  また、児童向けの調査では、小学校として基本的に大切なことを協議する中で、それぞれの学校で意識して指導していることに微妙な違いがあることもわかり、基本項目のほかに、各学校独自の調査も付け加えて実施することにした。地域の小学校として共通して言えることが見えたり、それぞれの小学校における違いが明確になったりして、それぞれの学校の特性や取り組むべき課題が見えるかもしれないという期待もあった。

  教職員による学校評価は、今回は共通で話し合うことはせず、それぞれの学校での取り組みに任せることにした。

 

2 平成18年度の学校評価結果 概要

  本年度は児童・生徒には各設問に対しての実現度を、また保護者には各設問に対し重要度と、その実現度を問う形での調査を実施した。今回の調査を実施するにあたっては、当初小学校ごとの特色がより顕著に現れるのではと予想していた。しかし実際は、結果を見てみると、若干の違いはあるにしても、各学校とも傾向は同じで、大差ないことがわかった。つまりこのことより、この東山田中学校区での児童の実態や改善していくべき課題は各校共に概ね共通しているということが明確になってきた。さらに、この地域の保護者の意識も明らかになり、学校に求める事柄が明確になってきたことも今回の研究の成果といえるであろう。

3 3校の児童の実現度と分野ごとの考察

 

 

 

角丸四角形: 学年による差があまり見られない項目と、差が大きい項目に分けられる。
「自分がこまっている時は、友達がやさしく助けてくれる。」や「先生は自分が間違ったことをしたとき、きちんと注意してくれる。」という項目は学年による差があまり見られない。これらの項目は、学年に関係なくいずれも大切であるということは、明白であるので、今後はさらにその実現度が高くなるよう、各学校において継続した取り組みを行うことが大切になってくる。
また、学年による差が大きい「進んで勉強している。」「学校のきまりや約束を守っている。」「夜はたっぷりと寝ている。」「地域の行事によく参加している。」などという項目についてはその実現度の低い、特に高学年において、今後具体的な手立てを講じて指導を行う必要性を感じる。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


○ 安心感

 

 

角丸四角形: 今回の調査では、児童、保護者ともに実現度が高い数値を示し、両者共に学校への満足度が高いことを示している。これは各学校の努力の成果でもあろう。今後も「学校は楽しいところ」を実感できるよう、力を注いでいかなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


○ 学校への信頼感

 

 

角丸四角形:    先生と児童との関係に関わる児童の回答は、どれも実現度が高くなっている。各小学校の先生は、自分の話を良く聞いてくれるし、悩みや困ったこともよく聞いてくれる、また、がんばったときはほめてくれる、と児童が感じていることが分かる。先生と児童の間には、信頼感があり、良好な人間関係ができていることが伺われる。一方、「クラスで、自分の考えや意見を自由にいうことができる」の数値が低さは、各学校で考えていかなければならない問題である。教師側は、常に児童の考えや意見を引き出し、活発に話し合う中で学習や生活を勧めていく意図を持っているが、児童側は、「そうできている」とは感じていないということである。まだまだ、教師主導型で進めているのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 


○ 開かれた学校

 

 

角丸四角形: 地域行事への参加は、保護者の重要度、実現度、児童の実現度ともに明らかに低い数値を示している。また、学年があがるごとに児童が地域行事に参加しなくなっている様子が伺われる。サッカーや野球等のクラブへの参加、塾での学習など、現在の忙しい子ども達の姿を反映しているのかもしれないが、児童の安全のための見守り活動等を地域に依頼していることなどを考えると、保護者へも意識の変革を働きかけ、地域行事に積極的に参加し、地域全体の中で育っていく子どもをめざす必要があるだろう。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


○ 授業・学習

  

角丸四角形: 授業・学習は学校教育の根幹であり、最も充実が求められ、教員も最も力を注いでいる項目である。その中で、「勉強したことが分かる」「子どもにとって授業が分かりやすいこと」の実現度が児童、保護者ともに比較的高い評価を得たことは、確かな学力をつけることを求められている学校にとっては幸せなことである。気をつけなければならないのは、児童の回答で、学年によって評価が明確に違う点である。学年の先生に対する信頼度が表出しているのかもしれない。
   同じ学習でも、「進んで」という言葉がつくと、児童、保護者ともに実現度が格段に低くなっている。児童は、どの学校でも、学年があがるごとに数値が低くなり、進んで意欲的に勉強していた児童が、だんだん学習に難度を感じたり、学習のおもしろさを感じなくなったりして、「進んで」は勉強をしなくなっていく様子が伺われる。
   「友だちと協力して学習すること」については、学年があがるに連れて数値が下がっていることが気になる。本来ならば、高学年になるに連れてグループ学習などの機会が増え、共同での学びの楽しさを感じるのではないかと思われる。学習形態や指導体制を工夫することにより、協力して学習する楽しさや満足感を得られるよう努力する必要があるだろう。
 

 

 

 

 

 

 

 

 


○ 行事

 

 

角丸四角形: 学校行事の中でも、運動会や遠足は子どもたちがとても楽しみにしている行事であり、アンケートの中でも、この項目に関しては、低学年、高学年の回答にあまり差がなくどの学年の児童も楽しみにしていると捉えることができる。5年生になって学校間に若干の差がみられるのは、高学年になっての運動会の手伝いの仕事に対する意識に差があることが考えられる。行事への高学年の参加は、役割・責任が伴うことを認識させる必要があり、今後も行事参加意識を高める働きかけをしていかなければならない。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


○ 特別活動

 

  

角丸四角形: 二つのグラフをみると、子どもたちは特別活動へ意欲的に取り組み、クラブ活動に関しては満足度も高く、学校生活に占めるウェートの大きさをうかがわせる。一方、委員会・係活動での回答のばらつきは、責任感と満足度の差であると捉えられる。特別活動は、子どもたちの主体性がより発揮されるので、その中で得られる充実感や楽しみが素直にアンケート結果に表れているといえる。今後も子どもたちの学習に対する有効な支援を行い、高い意識で特別活動に取り組ませたいと考える。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


○ 児童指導

 

  

 

 

 

角丸四角形: 「先生は自分が間違ったことをしたとき、きちんと注意してくれる。」では、ほぼ高水準を維持しているといえるが、学年により、学校により多少の凸凹があるのが気になるところである。担任等の個人差と属している集団に拠るところだと考えられるが、子どもたちは、自分が間違ったことをしたときにはきちんと注意されることを欲しているのが本音のようである。挨拶については、子どもたち自身は結構できていると考えている。しかし、子どもたちの認識と保護者や教師側の認識にかなりのずれが生じていることは、大きな問題といわざるを得ない。高学年において、急激に下がってくることと合わせて、各学校の早急な対策が望まれる。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


○ 人間関係

    

角丸四角形: 資料をみると、困ったとき、自分は助けているが友だちは助けてくれないととらえているようで、自分には甘いが人には厳しい傾向がうかがえる。子どもたちには人の立場に立ったものの考え方や思いやりを持って人に接することをする必要があることをさらに強力に指導していかなければならないと考える。また、「いじめや乱暴をする友だちがいる」に関しては子どもたちの多くがそう感じており、教師側の認識とのギャップを認めざるを得ない。当然のことだが、いじめ等の問題に対する教師の積極的な関与を図っていく必要性は大である。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


○ 規範意識

 

角丸四角形: 地域や保護者との懇談の席では、子どもたちの規範意識の欠如が常々話題になるところで、子どもたちの意識とかなりのずれが生じているといえる。交通ルールに関しては、高水準である。自分の身に直接危険が及んだり、保護者の指導が行き届いていたりしていることが、遵守意識が高いことの理由と考えられるが、正直な反応をしている。しかし、学校のきまり等のように、さほど身の危険がないルールについては、重要にとらえてはいないのは残念である。モデルとして大人側の規範意識を高める努力とともに、身近な生活の中での約束やきまりを守ることの重要性を徹底して指導していく必要がある。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


○ 清掃活動

 

 

角丸四角形: 児童は概ね、協力してきちんと行っていると回答しているが、学年が上がるにつれ、数値が下がっているのが気にかかる。高学年になると、自分達の教室や廊下だけではなく、特別教室等の清掃分担が増えてくることも一因として挙げられるのではないかと思われる。担任の目の届かないところでも、自分達で協力しながら清掃活動が進められるよう、各学校においては、特に4・5・6年生への具体的な指導を行う必要がある。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


○ 健康

 

 

角丸四角形: 児童の生活に関わる設問であるが、外で遊んでいると回答した児童が意外と少ないことがわかる。これは休み時間確保の問題や、プレハブ校舎が建っている等による場所の問題、また一緒に遊ぶ友達が限られがちであるなど、いわゆる三間(時間・空間・仲間)の欠如によるものが大きいのではないかと思われる。近年特に問題視されている児童生徒の体力低下についても、休み時間の活動と深く関わる部分があると思われる。各学校での具体的な取り組みが望まれる。
同様に睡眠時間をとることも、児童の実態は学年が進むにつれ、数値は低くなっている。十分に睡眠をとることの大切さを学校でも引き続き指導を行っていく。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4 3校の保護者の重要度・実現度・ニーズ度と分野ごとの考察

 

 

 

全体

No

課題名

重要度

実現度

ニーズ度

保護者
6.38

保護者
5.01

保護者
19.04

1

子どもが自分から進んで勉強すること

6.48

4.09

25.35

2

子どもが基礎基本の学力を身につけていること

6.80

4.71

22.39

3

子どもにとって、授業がわかりやすいこと

6.80

5.18

19.18

4

先生が子どもの学力や努力を適切に評価していること

6.55

5.40

17.05

5

子どもが十分な睡眠時間をとること

6.78

4.90

21.00

6

子どもが元気に挨拶をすること

6.76

4.62

22.89

7

子どもが健康で体力のある体をつくること

6.78

5.29

18.35

8

子どもが楽しく学校に通っていること

6.85

5.91

14.30

9

子どもが思いやりの心や優しい心を持つこと

6.85

5.29

18.58

10

子どもが学校の決まりや約束を守って生活すること

6.62

5.28

17.99

11

先生が子どもの悩みや相談を聞いてくれること

6.53

5.01

19.56

12

先生が子どもの間違った行動について適切に指導すること

6.72

5.24

18.52

13

学校でいじめや暴力がないこと

6.77

4.47

23.92

14

学校が命の大切さや社会のルールを守る態度を育てていること

6.72

5.07

19.68

15

体験学習・運動会・遠足等の学校の行事が適切な時期に適切に行われていること

 5.51

 5.25

 15.11

16

学校が、校外の様々な人々と子どもたちがふれあう機会をつくること