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30人31脚から

                         副校長  石川 賀子

 5年生の有志で30人31脚に参加しました。8月からの短い練習にもかかわらず、予選3位の成績でした。2位までが準決勝に進出できますので、ちょと残念でしたが、6年生の学校が多いこと、何回も出場している学校が多いことを考えると立派な成績です。
 学校の朝会で全校児童に披露したときは、2回とも転んでしまいました。本番のその日応援していた者は誰も、「タイムはいい、今日までがんばった成果として転ばないで納得した笑顔を見せてほしい」と、願っていたに違いありません。
 みんなが揃ってゴールに倒れ込んだとき、タイムが発表されたとき、安堵感と驚きで応援席は感動でいっぱいでした。。
 さらに、見ると30人31脚として自分の身体と足はそのレースになかった子どもたちが大喜びをしています。朝練をがんばってきた子どもたち、レースを夢見てきた子どもたちです。
 この話がもち上がったとき、30人しか走れない、出られない子は・・・と思ったのは私だけではないと思います。事実、練習の中では「しっかりやれよ!」「ちゃんとやれよ!」と友達が傷つくような言葉が聞かれたり、口喧嘩になったこともあったそうです。しかし、練習を重ねるうちにそんな言葉も聞かれなくなり、お互いを思いやれる温かい言葉に変わっていったそうです。中には「練習には少ししか出なかったけど、がんばって応援する」と言ってくれる子も表れ、同じ目標に向かって努力しようという雰囲気が少しずつできあがっていったそうです。
 本番2回ともこけたチームや上位には程遠いタイムのチ−ムでも、毎年この大会に出場してくるチームがあることの訳がこの会場に来て分かりました。
 考えてみれば、水泳大会もスポーツ大会も希望したらすぐ出られるわけではありません。枠があります。その枠めざしてがんばるところに成長があります。
 走らなくても、いえ応援しながら私の目の前の子どもたちは一緒に走っていたのです。だからこんなに飛び上がって喜べるのです。2回目の走りで2位になれなっかたときは、走った子と一緒に涙を流していました。何とも言えぬ温かさに包まれる思いでした。大きな大きな感動です。とは言え走りたっかたと思う気持ちは心の隅にあると思います。でも、残念さイコールかわいそうと言っては子どもたちに失礼です。この気持ちは新しい力を生むに違いありません。また、そう育てるのが私たちの仕事です。
 さらに今日ここにいない子どもたちもこの結果を聞いたら、きっと喜んでくれるに違いありません。きっと今日は、30人31脚とは違う自分の夢、自分の道を追い続ける場所でがんばっていることでしょう。
 応援旗にみんなで足跡を残した5年生、みんなでまたすてきな学年を作ることでしょう。
 30人31脚については、貴重なご意見を寄せてくださった方もいらっしゃいます。よかった、よかっただけではなく、喜びや充実感の反対側の気持ちはなかったろうかと隅々まで見回し今後に生かしていくことで、参加したことへの価値を高めていきたいと思います。


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