7月号 積み重ねることの大切さ
学校長 上田 清次
六月下旬から七月上旬は、梅雨にもかかわらず遠足や社会科見学、宿泊体験学習等の校外での行事が多く実施されます。校外学習は、児童にとってワクワクするものですが、先生にとってはドキドキするものです。
校外学習で公共交通機関・施設を利用するとき、特に電車に乗っているときの児童の様子を見ていると本当にドキドキします。
先日、四年生が電車を使って保土ヶ谷区にある西谷浄水場・横浜水道記念館に社会科見学に行きました。学校に帰ってきて、一人の先生から
「校長先生、実は電車を降りた後、年配の方から学校名を聞かれました。」
と言われました。ドキッとしました。「電車に乗っているときのマナーに問題があったのかな」と思いました。その先生が学校名を言うと、その年配の方に
「電車に乗っている子どもたちがとても静かでした。席の座り方やゆずり方もとても良かったです。立っている子どもも良かったです。子どもには分からないと思ったので先生にお伝えします。子どもをほめてあげてください。」
と言われたそうです。その話を聞いて私は、とてもうれしくなりました。子どもたちは、この時だけ車内のマナーが良かったわけではないと思います。普段からルールを守り互いに協力して生活・学習していたからこそ、校外学習でも自然にその力を発揮できたのだと思います。これだけたくさんほめていただけたのは、車内でのマナーが本当にしっかりとできていたからだと思います。
宿泊体験学習で野外炊事をするときにもドキドキします。火や包丁でけがをする児童が必ずいるからです。先日実施した五年生の宿泊体験学習でも野外炊事で豚汁と焼きそばを作りました。今までの野外炊事の時には、必ずやけどをしたり包丁で指を切る児童がいました。ところが今回の五年生の場合は、最後まで包丁で指を切ったりやけどをした児童はだれもいませんでした。四年生の時に宿泊体験学習でカレーライスを作った時には、多くの児童が、やけどをしたり包丁で指を切ったりしました。今回は、野菜の切り方や大きさをきちんと決めて、自信を持って切っていました。横で見ている私も、ドキドキすることなく安心して見ていることができました。これも、四年生の時の経験、そして、事前に家庭科で野菜炒めを作った成果が発揮されていたからこそ、だれもやけどやけがをすることなく無事に野外炊事が終わったのだと思います。
「教育というのは、積み重ねが大切である」といわれます。本当にその通りだと思います。しかし、「どのような内容・事柄」を「どの程度」積み重ねると成果が得られるのか分かりません。また、人によって積み重ね方にも違いがあります。毎日、毎日積み重ねて学習することが自分にあっている人もいます。ある時期に集中して積み重ねる学習の方が成果があがる人もいます。大切なことは、継続して積み重ねていくことではないでしょうか。
公共交通機関・施設を利用するときのマナーや家庭科等で学んだことを、ぜひ、家庭で実践する機会を設けていただきたいと思います。いろいろな機会に実践することを積み重ねることが、次の学習の積み重ねに繋がり、実践の成果の確かめをするよい機会にもなります。そして、「よくがんばったね。よくできているね。」と励ましていただけますようお願いいたします。 |