校長先生から

ここでは、学校便りに掲載された校長先生のお話を掲載しています。

伸 び る 芽

 4月24日(月)に、ALSOK(綜合警備保障)の方による安全教室を実施しました。1年生が対象です。自分の安全を守るにはどうしたらよいかを、具体的に、教えてもらいました。不審者役の人も現実味があり、安全意識の高まりが見られたと思います。今後も安全についての取り組みを、継続していきたいと考えています。保護者の方々におかれましてもスクールガードや親亀パトロール、子ども110番等に対するご協力を、よろしくお願いいたします。

さて、安全教室での1年生の様子ですが、見ていて興味深いものがありました。視聴覚室で行い、下がカーペットでしたので、転がったりじゃれあったりしてとても楽しそうでした。ALSOKの方も、こんなに早い時期の1年生を相手にするのは、初めてだということで、言葉の指示だけでは動かない実態が理解できたのではと思いました。入学してから1ヶ月もたっていませんので、1対1だと話が聞けますが、全員への話は、なかなか浸透していきません。少し話すと、すぐ質問がきて、なかなか最後まで話せません。時には、反対意見も出ます。「そうじゃないもん」「ちがうよ」という意見がどんどん出てくることもあります。最後まで話していないのに、反対されると話を続けるのに苦労します。1年生の今頃は、自分の話を聞いてもらいたい頃で、決して人の話を聞きたい年頃ではないのです。でも、大人には話を聞かせなければならない、事情があります。そこで、そこからが、工夫の必要なところです。「静かにしなさい」と、大声を出せば、静かにはなりますが、怖くなって、話の中身が頭に入りません。それに、自分の要求をストレートに子どもに伝えて、動かそうというのは、子どもを理解していないということです。音楽や子どもたちが好きな言葉で、興味を引き付けなければなりません。歌に動作をつけることもあります。この頃の1年生を全員一緒に動かせたら、素晴らしいことです。それには、子どもたちが、喜んで自分からという条件がつきますが。ALSOKの方々は、少し苦労しながらも、にこやかに上手に対応され、楽しく意義のある学習となりました。

5月、風薫る若葉の季節、植物も時がくれば芽が出て花が咲き、健やかに成長していきます。子どもたちの成長も時がこなければ、実現しないものです。1年生も、もう少ししたら、上手に話を聞けるようになります。同じ1年生でも、少しずつ違いがあるのだよ、一人ひとりは違うけど、伸びようとする芽を、見守ることが大切で、決して無理やり引っ張ってはいけないよと、1年生に改めて教えてもらった気がした、安全教室でした。

学校便り5月号より

喜 者 皆 美

 山形県三川町への修学旅行が、一人ひとりに忘れがたい思い出を残して、終わりました。毎年の恒例行事として、子供たちが来るのを楽しみにしてくれている方々もいて、本当に有難いことです。2日目の田植えの日の早朝に、雷鳴が轟き滝のような豪雨となり、どうなることかと思いましたが、その後の急速な天気の回復で、何事もなかったかのように、田植えが出来ました。三川町の方々には、毎年のことながら心のこもった対応を戴き、ありがたいことです。学校では水泳の学習が始まり、夏休みまで残り僅かとなりました。ご家庭で、毎年夏休みの計画について、話し合いをされていることと思います。最近は、子供の意見を聞き選択させる傾向になり、それはとてもいいのですが、その判断基準になる情報が十分に与えられているかは、まだまだ課題があるようです。例えば、海で出来ること山で出来ること、海へ行って困ること山で困ること等々子供が知らないことは、教えてから決めさせなければなりません。選ぶには情報が必要です。子供が決めたと言っても、わからないままいいかげんに決めたのでは、自主的ということにはならないでしょう。ご家族みんなの共通理解のもとに、素敵な計画ができるといいですね。

さて、先日読んだ本の中に、標記の「喜者皆美(きしゃかいび)」という言葉がありました。意味は、全く字の通りで、「喜んでいる人は、みな美しい」ということです。確かに喜んでいる人は、素敵な笑顔をしています。昨今は、子供をめぐる悲しい、痛ましい事故・事件が多く、喜べない現実もあります。しかし、大多数の子供たちは、温かい家庭の中で、平凡な普通の暮らしをしています。そして、何気ない普通のことの中に、喜びを見出すということを教えてもらっています。喜びは、特別なことがないと味わえないものではなく、日々の暮らしの中にあるのだということを、理解しながら育っています。ご家庭でも、挨拶や話し合いがたくさん行われ、家族の喜びが笑顔となりますよう、願っています。「顔施(がんぜ)」という言葉があります。ほほえみのプレゼントという意味です。プレゼントにもいろいろありますが、笑顔のプレゼントは、何よりも素敵なものです。周りの人々に、挨拶とほほえみのプレゼントができる子供たちに育ってほしいものです。

美しいものを見たければ、人を喜ばすことです。特に、子供の笑顔は特別に美しいです。子供たちに十分な情報を与え、できるだけ自分で判断させ、有意義な経験をさせれば、修学旅行の時のように、素敵な笑顔を見ることが出来ます。日々の学校生活の中でも「喜者皆美」となれるよう、職員一同力を合わせたいと考えています。

本校教育に対する、年度当初からのご理解とご協力に感謝申し上げます。

学校便り7月号より