平楽の丘だより 10月増刊号
平成20年10月22日
横浜市立平楽中学校

 10月臨時号として、3年生が今年4月22日に受けた調査【平成20年度全国学力・学習状況調査】の分析結果についてお知らせいたします。この調査は国語・数学・生活状況について実施されたものです。

T全国と比較した本校の3年生の学習・生活状況の傾向について
(1)学習について
 国語が好き・数学が好きという生徒の割合は共に高く、学習に対して興味をもっている生徒が多いです。ところが、予習・復習をしない割合が高く、家庭での学習時間が短いです。まず、予習復習はとても大切なのですが、その前段階として、学校に持っていくものを前日に用意することも必要です。(用意している生徒が少ない結果も出ている)その日の学習内容を思い出したり、翌日に何の学習をするかを想像するなどを毎日積み重ねることが大切であると思われます。
 文章で答える問題が苦手、テストなどで間違えた問題をもう一度やらない、などコツコツと積み上げる作業が苦手な傾向があると思われます。難しいこと(面倒なこと)でも失敗を恐れずに取り組む大切さを生徒たちに訴え続けていきたいと思います。

(2)生活習慣や考え方に関わること
・寝る時間は全国平均とほぼ同じだが、起きる時間が一定でない、起きる時間が遅い傾向が
見られました。また、朝食を食べる等、生活のリズムを整えることが大切です。
・DVDを見たり、ゲームをしたりする時間が長い。インターネット等は全国と同じぐらいの割合
でした。
・いじめはいけない人の役に立つ人間になりたいという生徒の割合がやや低いところが気に
なりました。逆に、家の手伝いをするという生徒の割合や困っている人がいたら手助けをする
という問いに対して、あてはまるという生徒の割合が高いので、実際に目の前で困っている人
を見た場合には積極的に手をさしのべてくれるのではないかと思っています。
・自分にはよいところがあるについて、あてはまるという生徒の割合が高く、自己肯定感が
強い傾向があります。

U平成20年度全国学力・学習状況調査結果の分析「国語」について
 中学校の国語科では「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」そして「言語」に関する内容について学習します。

・国語Aはこれらについて中学生として必要な学習内容を理解し、確実に身に付いているかどう
かをみます。各問題は、「予測」「背景」それぞれ(小学校5年、6年で学習)などの漢字の書き
取りや故事成語の意味、「竹取物語」の冒頭文の読み方、中学生の日常生活によくある委員
会での各委員の発言について、インタビューの時の心がけ等 小学校や中学1、2年次の学習
をしっかりと理解していれば、解ける問題です。
・国語Bは国語の授業で学習した内容を、日常のさまざまな生活の場面で実践的に使うことが
できるかどうかをみます。各問題は説明文の内容を正しくとらえる問題、「今昔物語」の登場人
物の人間関係や心情をとらえたり、内容をまとめる問題、また、レポートやグラフから読み取っ
た情報から自分の意見を書く問題等記述が多くなっています。


(1)国語AB問題からの平楽中の分析と傾向
 平楽中の生徒は単純に「これは何ですか」という問題の正答率は高いものの、二つ以上の条件を比較しなくては解けない複雑な問題や記述の問題に弱いようです。また、国語とはいえ、レポートの説明やグラフからの読み取りなど、「知識」だけでは解けず、学習した「知識」を活かして考える問題が、最近多くなっていますが、平楽中の多くの生徒はそれが苦手なようです。選択問題なのに、無解答(空欄)が多いのも、平楽中の特徴の一つです。早めにあきらめてしまうのでしょうか?

(2)「書くこと」「読むこと」「言語事項」についての分析
 「書くこと」を正答している生徒は、「読むこと」も正答しています。これは全国学力・学習状況調査の「書くこと」の問題が、じっくり文章を読んで、その上に自分の頭で考えて書くことを要求しているからです。まず「読むこと」。内容を読み取ることが大事です。
 今回「読むこと」の問題では“文章の展開の仕方を読み取る”問題が全体的によくできていました。また、「書くこと」では“論理の展開に着目し、評価・批評する”問題の正答率が高かったです。
 「言語」では“語句の意味を理解し、文脈の中で適切に使う”ことに課題がありました。

(3)今後の取り組み
 「言語」の基本的な学力をつけるために、漢字の小テストなどを繰り返し実施し、定着率を高めていきたいと思っています。また、「読むこと」「書くこと」の両方の力をつけるために、文学的文章のあらすじや説明文の要旨などをまとめて書く作業を授業で多く取り入れたいと思います。
 学校の授業中の学習はもちろん、家庭学習の習慣も生徒の学力を伸ばします。ぜひご家庭の協力をお願いします。

V平成20年度全国学力・学習状況調査結果の分析「数学」について
 数学Aでは「数と式」「数量関係」「図形と計量」など幅の広い範囲から「基本的な事項の確認」や「計算の方法の確認」など「知識」や「技能」を問う設問となっています。
 数学Bでは「論理的な構成力」や「ものごとへの着眼点」「予測と発展」といった「数学的な見方や考え方」を中心とした構成となっています。

(1)数学AB問題からの平楽中の分析と傾向
 数学Aなどのような基礎的な問題は、正答率も高いが、数学Bのように、「どう進めていけばよいか?」「どこを足がかりにすればよいのか?」など、自分で正解までの筋道をたてていくような問題は苦手としています。また、問題を読むのが苦手で、よく読まずに思い込みで解答したり、問題文が長くなると題意がつかめずいいかげんな解答を記したりする傾向があります。

(2)これからの取り組み
 数学Aのような基本的な問題は、反復練習などで、ある程度は成果をあげられるが、問題はむしろ「学力の定着」です。知識や技能を蓄積していくには「継続的な学習」が要求されます。動機づけや目標意識などが大きな助けになるのではと思います。
 また難しいのは、自分で道筋をつくる問題であるが、最近の子どもは文章を読むということから遠ざかっており、文章の内容を理解することが苦手な傾向にあります。
 数学Bのような応用問題を解く基本は、問題をよく理解し、スタートとゴールをはっきりとさせることです。授業でも基礎基本のさらなる定着と共に数学的な考え方を培う問題にも挑戦させたいと思います。日常生活の中にも、文章理解の練習や問題解決の手がかりになることがたくさんあります。常に意識を持ってものを見ることができるということも必要なのではないでしょうか。そして、継続的な学習には家庭での習慣もたいへん有効です。生徒のために家庭学習についてのご指導をよろしくお願いいたします。