評価・評定について
絶対評価:目標に準拠した評価 (一定の目標に到達したかどうか)
相対評価:集団に準拠した評価 (他人と比較して自分の位置を知る)

今までの評価システム
 平成3年度の指導要領の改訂から、知識の量より「生きる力」を育むために観点別評価が重視されてきました。断片的なペーパー知識を多く習得していても、行動や態度に活かすことができなければ真の学力とは言えません。そこで、各教科の評価の方法も「関心・意欲・態度」「思考・判断」「技能・表現」「知識・理解」の4つの観点が、設定された目標のどこまで到達しているのかABCの三段階で絶対評価をしています。この4観点の評価を基にして、絶対評価を加味した相対評価を行い5段階の評定をすることになっていました。
絶対評価と相対評価の違いは何ですか。
相対評価は、集団の中で他人との比較による位置を示す評価であり、絶対評価はある目標に達したかどうかを測定する評価方法です。
観点別の評価はどのように行われているのですか。
日常の授業の中で、しっかりした表現が出来るか、教科への関心や意欲があるか、的確な判断力や柔らかい物の見方が可能か、知識や技能はどうか等を細かく観察して評価をしています。テスト問題も、思考力や表現力を問うような内容のものが出題されるようになっています。




指導要録の変遷
評定 観点別評価 所見
昭和30年 5段階の相対評価 観点ごとに○×記入 特記すべき事項を記入
昭和36年 5段階の相対評価 観点ごとに○×記入 特記すべき事項を記入
昭和46年 5段階の相対評価 観点ごとに○×記入 特記すべき事項を記入
昭和55年 5段階の相対評価 目標の達成状況を観点
ごとに+−で記入
特徴や指導上留意すべき事項を記入
平成3年
相対評価
必修5段階評価
選択3段階評価
目標の実現状況を観点
ごとにABCで記入
特徴や指導上留意すべき事項を記入
平成10年
絶対評価
必修5段階評価
選択3段階評価
目標の実現状況を観点
ごとにABCで記入
指導上参考となる諸事項を記入

◎ 昭和36年の改定から、評定は絶対評価を加味した相対評価
◎ 観点別評価は、昭和55年の改定から絶対評価
◎ 平成10年に改定された学習指導要領の平成14年度から完全実施されています。

今まで、実施してきた相対評価の問題点は何ですか。
相対評価は、集団の中で自分の位置がどのくらいであるのかを知ったり、競争意識をもたせるには効果があります。各教師の評価観の差異が少なく、公平さを保つことができるので入試には便利でした。そのため、戦後、この評価方法が永く続けられてきました。しかし、学習目標にどの程度到達しているのかを理解したり、学習意欲を喚起させるには相対評価は向いていません。評価の母集団が少なくなると信憑性に乏しくなる欠点もあります。
どうして、今、絶対評価なのですか。
@ 一人ひとりの子どもの学習の状況を明らかにするには、他人との比較より目標にどこまで到達できたのかを知らせたほうが学習効果があり、学び方や生き方まで影響を与える評価になります。
A 学習指導要領に示す内容を確実に習得したかどうかの評価を一層徹底するためには、絶対評価が優れている。
B 学習集団の編成も多様化(少人数指導、習熟度別指導等)されるので、他人との比較より指導に生きる評価としては絶対評価が優れている。
C 生徒数の減少があり母集団が小さくなると相対評価では客観性や信頼性を保てなくなる。
D 生徒がその学校段階の目標を実現しているかどうかを評価し、上級の学校段階との円滑な接続に資する観点から絶対評価が必要になっている。




絶対評価の方法

評価規準の設定と評価
各教科とも、指導の単元ごとに評価の規準を設定します。この規準は文部科学省が定めた指導要領に基づいて作成されます。本校では、国立教育政策研究所や横浜市教育委員会が作成した規準を参考にして設定しました。

(例) 1学年 数学 「数と式」
評価の観点 内容のまとまりごとの評価基準
数学への関心・意欲・態度 正の数・負の数、文字や文字を用いた式及び方程式などを用いて、性質や関係を見いだしたりするなど、数学的活動の楽しさや数学的に考えることのよさに関心を持ち、意欲的に活用しようとする。
数学的な見方や考え方 正の数・負の数、文字や文字を用いた式及び方程式などについての基礎的な知識の習得や活用を通して、数学的な見方や考え方を身に付け、事象を見通しをもち筋道を立てて考えることができる。
数学的な表現・処理 正の数・負の数の四則計算、文字を用いた式における乗法、除法の表し方、一次式の加法、減法ができ、また、事象を一元一次方程式に表したり解いたり、合理的に操作、処理したりすることが出来る。
数量、図形などについての知識・理解 正の数・負の数の必要性や四則計算、一次式や一次方程式及びその解の意味、等式の性質や文字を用いることの意義を理解している。

上記の表のように各教科で評価基準を規定します。

この基準に対してつぎのように観点別評価を実施します
A° 90%以上 十分に満足できると判断されるもののうち特に程度の高いもの
80%以上 十分満足できると判断されるもの
79%〜50% おおむね満足できると判断されるもの
C° 49%〜20% 努力を要するとものと判断されるもの
19%以下 一層努力を要すると判断されるもの

※ この数字はおおむねの基準です。到達目標設定が適切であるかどうか、
指導方法と絡めて評価して行きます。

連絡表等の各教科の観点別の項目には、A°とA=A B=B C°とC=Cとします。
ABCの3段階で評定されます。

評価規準とは何ですか。
「何を評価するのか」という評価の目標や行動など質的なよりどころを示すものを「評価規準」といいます。評価規準は指導の目標を明らかにするために設定されたものです。絶対評価では、この規準にどのくらい達しているのかどうかを評価していきます。
評価規準や観点別評価のつけ方はどこの学校でも同じですか。
各教科の指導項目は、国の規準である指導要領に基づいて設定されております。教科書の中身も指導要領を規準にしております。評価規準も、この指導要領を基準にして作成されており、各学校では、国の評価規準表、横浜市の『教育評価の手引き』 などを基本にして作成をしますので、大きな差異がでることはありません。各教科書の単元や内容も順序性が若干違いますが、基本的な中身はほぼ同じ内容ですので、それに基づいた評価規準ですので各学校においてはおおむね共通であると思います。
しかし、評価方法や測定・判定方法については、各学校によって多少の差異が出てくると思います。一般的に認められた測定方法により、多面的・多角的に評価するようにしております。各学校で、今、評価の仕方について研鑚を深めているところです。

具体的な評価方法と総括的評価
本校では、各教科とも観点に重みをつけておりませんので、4観点の場合は25%、国語のように5観点の時は20%の比率になります。

(例) 数学
観点別 関心・意欲・態度 考え方 表現・処理 知識・理解 合計
比重 25 25 25 25 100

教師は、授業中に4観点を中心にして生徒の評価をしていきます。
教科によって、観察方法は異なってきますが、おおむね次の表のような方法によって評価します。

  観点
評価方法  
関心・態度
 
思考・判断
 
表現・技能
 
知識・理解
 
@ 観察法
(行動、発言)
A 作品法
(ノート、プリント、作文)
B 評定法
C 自己評価法・相互評価法
(自己評価票、自由記述)
D テスト法
(ペーパーテスト)

(注) ◎:よく利用する  ○:利用する  △:場面に応じて利用する

総括的評価と評定
教科の目標に照らして、その実現状況を総括的に評価して、次の基準で評定します。
5は、十分満足できると判断するもののうち、特に高い程度のもの
4は、十分満足できると判断するもの
3は、おおむね満足できると判断するもの
2は、努力を要すると判断されるもの
1は、努力を要すると判断されるもののうち、一層努力を要するもの

観点別評価から総括的評価の出し方
各教科の総括的評価が連絡表の評定欄に5,4,3,2,1の数字で記入されます。観点別評価から評定の出し方は主に次のような計算式で行います。

評定への総括するときは、
A゜=5点  A=4点  B=3点  C゜=2点  C=1点として、
観点別学習状況の評価を合計し、次の表に基づいて評定を行なう。


スケール表 (横浜市の統一基準)
評定 4観点の教科 5観点の教科 (国語)
20点〜18点 25点〜22点
17点〜14点 21点〜18点
13点〜11点 17点〜13点
10点〜8点 12点〜9点
7点〜4点 8点〜5点

(例) 4観点が A B C゜ B だと12点になるので評定は3になります。




選択教科の評価
選択教科も、必修教科と同じようにして観点別評価を行います。しかし、総括的評価は5段階ではなく3段階のABCで評定します。




総合的な時間の評価
総合的な学習の時間は、「生きる力」を育て、学び方やものの考え方を身につけ、「自己の生き方」について考えることなどを目的としていることから、主に生き方の基礎・基本に重点を置いた評価が中心となります。ワークシートや自己の活動を記録したファイルを活用し個人内評価や自己評価を活用した文章表記となります。