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巣立ち 〜感動の歌声を残して
地球温暖化のせいか今年の冬は暖冬で、一度も雪の降らないまま三月になってしまいました。人間にとって暖かい冬は楽ですが、自然界にとっては良いことばかりではなく、多くの虫たちにとって冬の寒さが必要不可欠で、休眠する虫たちは5度以下の低温にさらされることで、春を迎えるための変化が体内で進むのだそうです。チョウの場合、寒い時期を十分に過ごせなかったさなぎは、卵もあまり生めないひ弱な成虫になってしまうと新聞には記されていました。
人間も自然界の生き物であることを考えると、これはまさに人間にも当てはまることかもしれません。スイッチ一つで暑さ、寒さを感じなくてすむ日本の便利な生活は、それらをしっかり体感することによって培われるいろんな力を無くしてしまうことにつながっているのだと思います。昨今、生徒たちがいろんな面でひ弱になったと感じるのも、あながち間違いではないでしょう。自然界の驚くべき秩序や、その力の奥深さに謙虚に思いを馳せ、その声に耳を傾けていかなければ、地球は大変なことになってしまうと痛切に感じた記事でした。
さて、九日の第二十五回卒業証書授与式では、百五十六人の卒業生たちが「大地讃頌」を、素晴らしい歌声で歌って巣立っていきました。この詩にうたわれている「大地」や「土」という言葉は、私たちの「地球」や「自然」という意味に解釈して良いでしょう。全ての生命を生み出す母なる地球(地球以外に生命体の存在する星は無いのです。)を大切にしよう、破壊に導く戦争のない平和な地球を実現しよう・・・そういう思いが込められた歌で、卒業生の決意がしっかりと伝わり、参列した人々に大きな感動を与えてくれました。
毎年の事ながら卒業式は、先生たちにとっても生徒たちの三年間の大きな成長を実感する日で、どんな苦労があっても「教師になって良かった・・・」という思いを味わわせてくれる最高の日です。この日の感動が、生徒の成長を信じることの大切さを教えてくれ、また来年の卒業式に向けてがんばっていこうという気持ちを新たにさせてくれます。
今年は一年生の学級委員と、初めて二年生全員が在校生を代表して卒業式に参列しました。会場の準備や後片づけも全部二年生がやってくれました。みんなが心を込めて準備してくれた素晴らしい会場で、一人ずつしっかりと卒業証書を受け取り、みんなの拍手に送られて巣立っていった卒業生の姿は、二年生の心に「一年後の自分たちの姿」として、深く心に刻まれたことでしょう。先輩たちの残してくれた素晴らしい伝統を、今度は君たちが引き継いで、さらに良いものにしていく番です。がんばれ一、二年生。今年度ももうすぐ終わりです。しっかりと振り返るとともに、新たな目標をたて、希望に満ちた新学期を迎えて欲しいと願っています。
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