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「まち」とともに歩む読書活動をめざして
−朝読書と図書館ボランティア−
校長 谷 紀代
風薫るさわやかな五月となりました。新年度スタートから一ヶ月、部活動の本入部も終わり、いよいよ部活に、学習に、本格的な中学校生活が始まりました。二、三年生はもうすぐ行われる自然教室、修学旅行に向けて最後の準備を重ね、本番への期待に胸をふくらませています。
さて、本校では昨年度皆様方からいただいた学校評価を分析検討し、より良い学校をめざしていくつかの新しい教育活動を始めましたが、今回は今月から始まった全校一斉の「朝読書」と、本校の図書活動を支えてくださっている「図書館ボランティア」についてお知らせしたいと思います。
現代の子どもたちはいじめ事件に代表されるように、相手の気持ちを思いやったり、自分の気持ちを言葉で表現することが苦手です。ケータイやパソコンなどのITに時間をとられる分、人とつながる経験が少なくなり、共感や思いやりなど人間関係を作る上で不可欠の力をどんどん衰えさせています。本校でも例外ではありません。そこで読書を通して想像力や豊かな感性、また全ての学習の基盤である読解力や言葉の理解力を育てたいと考えました。朝の十分間、読書に取り組むことによってこれらの力を育てるとともに、落ち着いて一日を始められる効果も期待しています。
朝八時四十分、校内を回るとシーンとした中でみんなが読書に取り組んでいます。担任が読み聞かせをしているクラスもあります。自分の興味のある本を読む個人読書、みんなで同じ本を読む集団読書、読み聞かせなど、さまざまな読書のスタイルがあります。その時々に効果的なスタイルで読書を続け、さまざまな本にふれ、さまざまな生き方や世界を学んでほしいと思っています。
一方で、この朝読書に取り組むことになった理由のひとつに、本校のすばらしい図書室環境があげられます。専任の図書司書のいない公立学校では、担当の先生の時間の都合のつく時しか図書館を開けることができず、利用できる時間が大変限られていました。図書室がこのような状況にあることに心を痛めた保護者の方が、有志に呼びかけて立ち上げてくださったのがこの「図書館ボランティア」活動です。平成十三年度からほとんど毎日、昼休みから放課後まで図書室にいて、本の貸し出しはもちろん図書の整理点検、新本紹介、読書案内、ショーウインドへの飾り付け、生徒たちの学習時期に合わせたテーマごとのレイアウトなど、きめ細やかな心配りと熱意で本校の生徒たちの図書活動を支えてくださっています。お陰で図書室は学校の中で一番人の手と心の入った温かい場所となり、生徒たちはお昼休みでも放課後でも、毎日図書室を利用することができるようになりました。生徒たちが借りた本の数も平成十五年度は1583冊であったものが、18年度はその二倍以上の3982冊となり、この活動のすばらしい成果がわかります。
このような状況をより一層生かすため、今年度は横浜市の『「まち」とともに歩む読書活動』の研究指定を受けました。まさにまちの方々に支えられた本校の図書室、生徒たちがこのすばらしい図書室を十二分に利用して、豊かな世界を広げてくれるよう期待しています。図書室を支えてくださるボランティアの方々に心から感謝すると共に、このすばらしい活動がこれからもずっと続いていくよう、さらにみな様方のご協力をよろしくお願いいたします。
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