「芝生君」プロジェクトの活動


[芝生の面積] 4,800u [校地面積] 6,690u
[芝生の種類] 改良ノシバ(みやこ)  
[工法] 張芝
[工事期間]  平成15年6月〜平成15年9月 
 校庭の芝生化の募集が市内公立中学校にあり、横浜市内公立
小中学校約500校のうち、
応募した学校は9校、このうち2校が、選ばれることになるのですが、
従前からの根岸中学校と地域との協力関係及び、根岸中学校の
芝生に対する考えが高く評価され、校庭の芝生化が実現することに
なりました。「芝生君」プロジェクトをつくり、校庭の利用の
活性化を図るともに、芝生ボランティアの登録も行い、それぞれの
組織が責任を持ちながら「真の協働」で行うことをめざして
活動しています。
   張り芝の工事(平成15年撮影)

(1)根岸中学校の学習環境
  【大きなくすの木のある根岸小学校で開校】

 
昭和22年5月5日、根岸中学校は誕生。開校時の根岸中学校の生徒は、今の根岸小学校で、磯子小の分校の低学年の小学生と一緒に勉強していました。
  
  【校舎が新築移転】





 
昭和26年、国有地の入り江の海岸が埋め立てられ、いよいよ待望の木造校舎(現在より駅よりの場所に)ができました。海に向かって建つ二階建て二棟の校舎は明るくまぶしかった。運動場の東は鉄条網で仕切られ進駐軍がいた。三渓園が美しかった。絵になる風景。二階の教室の窓から、遠く横浜港へ向かう外国船が見えた。校庭のすぐ近くには、海の水が、サーサーと優しく押し寄せてずっと向こうまで、海が広がっていた。(創立50周年記念誌より)
 
  【現在の場所に鉄筋校舎】  
 
昭和38年、接収解除になった旧日航東端に鉄筋四階建ての校舎が新築。
 
  【埋め立ては進んでいく】


  
根岸湾は、ペリー艦隊が『ミシシッピーベイ』と名付けるほど、風光明媚な湾だった。その根岸の海を埋め立てたので、地域住民は海で泳ぐことができなくなってしまった。そこで、横浜市は、代替えとして磯子マンモスプールを作りました
  
  【平成4年に改築され、現在の校舎が完成】
現在の根岸中学校は、線路沿いに位置し、教室の窓から見える景色が、JRの防音壁、高速道路と工場の煙突だけしか見えません。駅近くにあるため、行き来する人々により生じるごみが路上をよごしたり、路上駐車の車が歩道に乗り上げ、登校する生徒たちは、雨の日などかさをすぼめてやっと歩道を歩くことができるという状態です。毎日の登下校をそういう環境のもと過ごしてきています。
【校庭に芝生が…】
平成15年夏、校庭の芝生化が実現しました。
芝生化以前の状態(平成15年撮影)

(2)校庭の芝生化に伴う「真の協働」をめざして〜校庭の芝生化に対する学校としての考え
@生徒達への教育的効果…青々とした校庭を学校を含めた町中で手入れし、利用を活性化し、
そして、利用した人たちは、環境の整備を心がけ、例えば、ゴミの処理、草の一本でも抜くなど心がけ、
まち全体の環境への意識の高揚につながればさらによいことです。
A情緒の面での効果…手入れが行き届けば行き届くほど、芝が生き生きしてくることを日々実感  
することは、情緒の面でも必要なことです。
B真の協働…校庭の芝生化に伴い、芝生の手入れを生徒、教職員、学校開放利用団体、地域の
方々が、それぞれの組織が責任を持ちながら、真の協働で行うことにより、自分たちのため
に様々な人々が関わり支えてくれているのだという実感を生徒達が持つことができます。
Cまちの環境づくり…「新日本石油」は《GREEN FACTORY人と石油と緑の美しい関係》を、
「東京電力」は《環境と電気》をそれぞれスローガンにしています。『根岸づくり懇話会』
にも、両社に入っていただいているので、助言や協力を得ながら、ともに、まちの環境づ
くりに役に立っていくという、地域社会への貢献も考えられます。
        
(3)「芝生君」プロジェクト誕生まで


















 
○学年連絡会(職員の考えを聞く)…平成15 年2月
○朝の職員打わせ…2月
□PTA役員会・運営委員会(芝生化申請の学校としての考えを伝える)…2/6(木)
□コミニュティの館長さんに協力依頼…2/6(木)
○職員会議 (芝生化申請の学校としての考えを伝える)…2/25
□『根岸づくり懇話会』…3/4(火)
□PTA年度末総会…3/6(木)
○校内の組織の重点化…3月

○□入学式にて全校生徒、一年生の保護者に説明…4/7(月)
□学校だより…4月
□コミュニティ運営委員会総会(学校開放利用団体への協力依頼)…4/25(金)
○朝会(校庭の芝生化においての学校の考えを説明。生徒会組織としては、緑化委員会が  中心となってほしいと依頼。)…4月
□部活動保護者説明会(校庭の芝生化においての学校の考えを説明。養生期間の部活動の  問題、手入れの協力依頼)…4/18(金)
□修学旅行保護者説明会、自然教室保護者説明会…4/22(火)
□PTA総会…5/7(水)
□『根岸づくり懇話会』 プロジェクト発足… 6/25(水)
(注:○印…校内の取り組み、□印…地域への発信)
(4)「芝生君」プロジェクト誕生!
保護者や地域、地元企業が関わる「『芝生君』プロジェクト」をつくり、それぞれの組 織が責任を持ちながら、「真の協働」で行うことを めざして活動しはじめました。
〔芝生君プロジェクトのボランティア活動、自主的に芝刈り、草むしり、枯れ芝とり等の活動を〕
            
(5)みどりの絨毯(じゅうたん)!(現在の報告)
 校庭が芝生化されて、今年で5年目になりました。 青々としたみどりの絨毯が癒しになったり、四季を感 じることができたりというメリットの部分と、手入れ の労力や養生等のデメリットの部分をいつもかかえて います。平成15年秋には、植えたばかりの芝生だった にもかかわらず使いすぎてしまい、芝生のダメージが ひどく、危機的な状態に陥ってしまいました。急遽、 平成16年冬から春にかけて養生期間に入らざるを得なくなりました。この間、特に、野球部や学校開放利用団体には大変迷惑をかけしました。この時 のダメージは相当厳しいものでした。夏までには、芝が生えてくるのかが心配でした。特によ く使う部分(中央部の部分)がすり減ったままでした。二年目の平成16年秋から17年春にかけて は、コミュニティの館長さんが、早めに、学校開放利体に養生期間に入ってもらえるようにし たこともあり、一年前ほどの状態にはなりませんでした。
〔平成19年夏、今年度の校庭〕
 手入れですが、「芝生君プロジェクト」としての活動が見事なほどでした。例えば、福祉委員会、緑化委員会が、全校生徒に呼びかけをすると、全校生徒の半数以上が参加してくれます。 しかも自主的に。さわやかな空気の中での草むしりです。これ以外にも、生徒たちは教師たちと一緒に、真夏の暑い中、真冬の寒い中、一生懸命手入れに関わってくれました。芝生に関しては、肥料や目砂まき、病虫害のチェック、芝刈り機の道具の手入れには、専門知識のある管理者を必要とします。平成17年度より4年間「パイオニアスクールよこはま(PSY)」 の事業の参加に伴い、芝生サポーターを採用することができ、芝生の技術面のアドバイスを受けています。平成18,19年度には、摩耗してしまったところを一部張り替えの工事をしたこと もあり、5回目の夏、見違えるほどのよい状態になっています。
「芝生化された校庭」が地域と学校を結ぶ接着効果にもなっていきました。近くの保育園児が毎日裸足になって運動会の練習をしたり、地域のクラブチームのサッカーの試合開場になったりする機会もできました。
〔地元の小学生のクラブチームの試合の場として
さらに、生徒会の社会福祉委員会の呼びかけで行う「芝生の雑草取り」のボランティア活動が、保育園、病院、障害者施設等への音楽活動や読み聞かせなどの新らたなボランティアの活動を生みました。
また、雨上がりの日に、芝の間にあるえさを啄みに来ているたくさんの椋鳥の姿や、かるがもの親子の姿などは、今までにはなかったことです。怪我を気にすることなく思いっきり体を動かすことができたり、盛夏の校庭の土表面の温度も下がり、体感的な効果や環境への貢献もあります。手入れはとても大変ですが、手入れが行き届けば行き届くほど、芝生が生き生きしてくることを日々実感することは、情緒の面でも影響を受けていることでしょう。
                                   
(6)維持・管理のための道具について
芝刈り機】
◎バロネス芝刈り機(刈り幅76.6cm)…1台
エンジン付きのため、芝刈り能力は大。ただし、扱いにある程度コツが必要。
◎自走ロータリー(刈り幅53p)…1台
◎電動芝刈り機…1台
◎手動式芝刈り機…5台
家庭の庭でも使われている小型の手動機。扱いも簡単なので、生徒も使用することができます。ただし、使用にあたり、危険もともなうため、充分な注意が必要になります。
【雑草抜き用具】
◎雑草ホーク…約100個
(雑草を抜くための小型スコップ)
◎軍手…多数
【肥   料】
定期的に撒きます。
【目   土】
の荒れた箇所に撒き地面を整えます。
〔専門家による目砂まき(平成17年夏)〕
【改良した道具】
@台車に乗って芝刈りが出来るようにしました。
1日かかっていた芝刈りが3時間でできます。
A台車に乗って肥料を散布出来るようにしました。
(7)今後の研究課題 
@校庭利用のさらなる工夫と活性化
A地域との真の協働の実現に向けて
B刈り取った芝生の処理の問題…ごみゼロへ向けて
C新しい形の「まちとともに歩む学校づくり」の実現
特に、「刈り取った芝生の処理の問題…ごみゼロへ向けて」については、ゴミとして出すのではなく、
出来る限りリサイクルの方法を考えていきたいと考えていますが、現実は深刻な課題で、引き続き行政、民間とも連携をとっていきたいと考えています。