2004.11.10 横浜市立盲特別支援学校 情報教育資料 横浜市立盲特別支援学校2004年度 情報教育 教育課程委員 (幼稚部) 木村益徳   (小学部) 酒井 一敏 (中学部) 田本 真志 (高等部専攻科) 鈴木  一                 (代表) 高等部普通科:松田 基章   (過去の委員)杉山 節子 大柳 茂樹 長尾 一 新城 直 土屋仁人 情報教育資料まとめ(2004)横浜市立盲特別支援学校 【目次】  各学部の情報教育(概要)  (1)幼稚部の情報教育の実践  (2)小学部の情報教育の実践  (3)中学部の情報教育の実践  (4)高等部普通科の情報教育の実践   「資料:高等部普通科 情報C 」  (5)高等部専攻科の情報教育   【研究資料:内部資料】 ■横浜市立盲特別支援学校学習用のsoftware.:  http://www.yokomou.ed.jp/joho/soft.html ■情報教育(事例等):     http://www.yokomou.ed.jp/joho/ ■横浜市立盲特別支援学校図書館資料:  http://www.yokomou.ed.jp/tosyo/ 拡大読書(図書館) 情報授業(普通科) ※ この資料は、横浜市立盲特別支援学校の組織変更に伴い発足した「情報教育研究」の幼稚部・小学部・中学部・高等部普通科・高等部専攻科の各担当委員が、ここ2年間にわたり学部の枠を超え、幼稚部ら専攻科までの情報教育の教育課程のカリキュラム体系を見直す意味で、情報教育に関して、学部同士の連携や一貫性を整理・把握するために、まとめた資料です。今後、各学部の情報担当同士が連携し、共通理解をすることにより、年齢差の大きな盲特別支援学校の児童・生徒の対する情報教育の教育課程の見直しや計画立案に参考になれば幸いです。今年度の執筆者のご苦労と同時に、この2年協力いただいた委員の皆様に感謝申し上げます。 2005年3月1日 研究企画 情報教育代表 松田基章  横浜市立盲特別支援学校幼稚部の実践      文責:木村益徳(田本真志 杉山節子) 1.情報教育支援項目 (1)遊びの一環として,通常の保育活動・行事と平行させ,楽しい雰囲気の中で時間をかけて行うことが重要である。 (2)文字学習が難しい弱視幼児にも,簡単なマウス操作のみで,興味深くコンピュータ遊びに集中し,見る経験を広げることを心がけた。 (3)ITの活用は,視覚障害者にとって有効な手段であり、幼児段階から慣れ親しませることが必要である。 2.年間指導計画例 学期 授業事例(教科) 準備・他 前期 ・ゲーム(遊び) ・弱視用ソフトの体験(国語) ・事例1  コンピュータの画面を見てみよう。  コンピュータの画面と音に慣れる。  マウスを使ってみよう。 ・事例2  あいうえおボードで遊んでみよう 。  お手紙をかこう。 【課題1】幼稚部行事への招待状を書く。 【課題2】パソコンと遊ぼう。  幼稚部Webページで遊んでみよう。  Flashゲームに挑戦(2004CEC) 【授業形態】 個別授業 【ソフトウェア】 ・キーボード学習用 ・ぱそこんdeあいうえお (株式会社TOMY) ・1才からはじまる コンピュータ  FirstPC(株式会社ask) ・ももんがクラブ (株)ジャストシステム 後期 備考 ・嫌いにならないことが大切  ・コンピュータを使って楽しく遊ぼう ・マウス操作の習得 ・ひらがな学習の導入 3.学習指導要領との関連 幼稚部教育課程(自立活動)  ア コミュニケーションの基礎的能力に関すること。  イ 言語の受容と表出に関すること。  ウ 言語の形成と活用に関すること。  エ コミュニケーション手段の選択と活用に関すること。 【実践事例】 保育http://www.yokomou.ed.jp/joho2002/001/001.html(PCで遊ぼう) 自立活動http://blog.livedoor.jp/cityyokohama/(flashゲーム) 横浜市立盲特別支援学校小学部の実践          文責:酒井一敏(田本真志) 1.情報教育支援項目 (1)日常生活に必要な国語を理解し,表現する能力と態度を育てる。 (2)視覚障害者にとって,近年の情報機器の進歩と活用は学習や生活のための情報量の確保を図るだけでなく,社会自立に向けての大きな礎となる分野である。漢字仮名交じり文が書けて一般社会に通用する文字処理能力と情報機器活用能力を身に付けさせることが,今後の盲教育における大きな指導の重点になると考えての小学部低学年段階からの取り組みである。 2.年間指導計画例 学期 授業事例(教科) 準備・他 前期 【事例1】漢字の書き順やつくり・へんなどの成り立ちを図解でコンピュータを使って学習する。簡単なキー操作で,漢字の学習を進める。 文字の大きさや書き順などの変化を簡単に楽しむ。 また,インターネット上にいくつかの有効なサイトも存在することもわかった。 【事例2】カタカナの字形の理解と書きの指導 (漢字の指導) ・PC音声による漢字の読み上げ例の確認 ・音訓読みの理解 と送りがなの使い方 ・音読みの理解 (音訓読みの語例の理解) ・漢語による短文作り ・(家庭学習)による継続 【個別授業】 ソフトウェア  インターネットを使っての授業というと児童はずいぶん興味を持つ。弱視児童の場合、見え方が個人によって違うので,閲覧ソフトウェアの配色や大きさは重要である。補助的に音声スクリーンリーダーを活用する。 後期 備考 今後の課題 今回は,コンピュータ画面を調整することで,通常ソフトウェアを活用したが,弱視児に対応した,文字を拡大できるソフトウェアの価格は高い。Internet上のサイトを探して、いくつかの漢字書き順ソフトウェアの存在を知ったが,教材の研究が必要であることがわかった。有効なURL集を準備しておくことも必要である。 3.学習指導要領との関連(※以下の数字等は、学習指導要領上の数字・番号) ・国語 2段階3)文字などの関心を持ち,読もうとする4)文字を書くことに興味を持つ  ・自立活動 ア イ エ(省略 前ページ 幼稚部教育課程を参照) 【実践事例】 ●事例1 http://www.yokomou.ed.jp/joho2002/002/002.html ●事例2 http://www.yokomou.ed.jp/joho/tj0012.html 横浜市立盲特別支援学校中学部の実践     文責:田本 真志(長尾一 大柳茂樹) 1.情報教育支援項目 (1)課題に対して主体的に取り組めるよう支援する。 (2)情報を適切に扱う能力を身に付け,受信や発信ができるよう支援する。 (3)コミュニケーションの手段として,情報モラルの大切さを理解し,参加する態度を身に付けるよう支援する。 2.年間指導計画例 学期 授業事例(教科) 準備・他 前期 ・コンピュータの基本操作(自立活動) ・キーボード配列を覚える(自立活動) ・ローマ字入力・6点入力(自立活動) ・文字の入力(自立活動) ・ブラウザの使い方(自立活動・社会) ・ワードプロセッサの使い方(自立活動・国語・学活) ・ネット検索・調べ学習(自立活動・社会) ・漢字入力(自立活動・国語) ・メールの送受信(自立活動) ・コミュニケーションツール(自立活動) 【授業形態】 個別&TT コンピュータ 音声・6点入力ソフトウェア キーボード入力 後期 備考 ・嫌いにならないことが大切  ・コンピュータを使って楽しく遊ぼう ・マウス操作の習得 ・ひらがな学習の導入 3.学習指導要領との関連 中学部教育課程  自立活動「コミュニケーション」として,個別教育計画に基づいて学習する。各教科については,自立活動と関わりあいながら,学習の1手段として位置付けている。 【実践事例】 学級活動http://www.yokomou.ed.jp/joho2002/006/006.html(チベット交流) 技・家http://www.yokomou.ed.jp/joho2002/005/005.html(PC組立)  国語http://www.yokomou.ed.jp/joho/tj0014.html(詩の鑑賞)  横浜市立盲特別支援学校高等部普通科の実践          (文責:松田基章) 1.情報教育支援項目 (1)情報を活用するための知識と技能の習得を通じ,情報に関する科学的な見方や考え方を養うとともに,社会の中で情報技術が果たしている役割や影響を理解させ,情報化の進展に主体的に対応できる能力と態度を育てる。 (2)コミュニケーションツールの活用は、場所・時間を超えて情報のやりとりができ、授業に取り入れることは,新時代の生きる生徒のICT活用・「生きる力」を育てる意味でも,意義は大変大きい。 2.年間指導計画例 学期 授業事例(教科) 準備・他 前期 各教科等の指導  【国語】ワープロの活用 【数学】点字DPで学習(2001〜) (http://www.tenji.ne.jp資料活用) 【社会】検索・掲示板交流(2000〜) 【理科】音声による色の判別・星座観測  電子顕微鏡・読書機活用・南中観測 【音楽】MIDI作曲(CEC1999) 【保・体】保健資料集め・Web検索 【情報】メール掲示板の利用・CCツールの活用・ハードウェアの仕組・スピーチオの活用 デジカメの活用etc 【英語】AETとのメール交流(2000) 【自立活動】メール・掲示板活用・フルキー移行ソフト活用・デジカメの活用・HTML作成 【学級】EXECL学級日誌(2002)  ワ-プロ、表計算(会計・行事) 【生徒会】しおり作成・掲示板の利用 Win-BESを使った変換作業・印刷 【授業形態】 TT授業又は個別授業 ネットワーク活用 校内ネットワーク CCツール メール.・掲示板 (備考) 教室にPC設置     (2002〜) 移動用ノートPCの利用     (1999〜) ※文中の補足 CCツール=コミュニケーションツール 後期 備考 ・各教科で意識せず、普段・普通に使われることが大切 ・インフラ環境整備 3.学習指導要領との関連 各教科等の教育課程・指導要領に準じる。(省略) 【実践事例】 KB入力 http://www.yokomou.ed.jp/joho2002/011/011.html その他教科実践 http://www.yokomou.ed.jp/joho/ 【参考資料】横浜市立盲特別支援学校高等部普通科(情報C)   (文責:松田基章) 1.情報教育支援項目  社会における情報化の進展と情報の意義や役割を理解させるとともに,情報処理に関する知識と技術を習得させ,保健理療の分野で情報及び情報手段を活用する能力と態度を育てる。 2.年間指導計画例(70時間)×週1×2年間年間指導計画例 学期 授業事例(教科情報C オーム社使用) 準備・他 前期 【導入】個人差に応じてG編成(TT)  ・機器の操作・DP画面の調整  ・フルキーボード練習と継続 4.情報化社会の進展と社会への影響 【実習例】・使いやすいPC環境の調整(プロパティ・ツール)・FDやPC分解・触察・機材の理解(OSの相違) 1.情報のディジタル化 2.情報通信ネットワークとコミュニケーション・情報機器や記録方法の変遷 【実習例】・デジタルカメラを使った動画編集(静止画→動画)・CDR作成 メモリスティックなどの活用 3.情報の収集・発信と個人の責任 【実習例】・Communicationツール活用(メール・掲示板・メッセンジャー等)・著作権 ネチケット・新機材等の紹介(アプリケーション等の活用は随時) 【授業形態】 個別授業・TT 【配慮事項】 機材の使い方 キーボード練習 メール・掲示板 Network活用 共有ホルダ概念 図書館利用 数学科と連携 2進数等の概念 マナー・著作権 各種媒体 デジタルカメラ スキャナ CDR/W DVD 音声PDA等 後期 備考 ・個の適性に合わせて指導内容等の変更が必要 ・はじめに結論を提示(2年間を通じての目標と内容を提示) ・教科書会社のご協力を得て頂き点訳、点図作成作業(2003.03〜)(版権上の問題もクリア)   場合によりTXTにて弱視用教科書および点字教科書の作成可能 3.学習指導要領との関連「情報C」 (1)情報のディジタル化 (2)情報通信ネットワークとコミュニケーション (3)情報の収集・発信と個人の責任 (4)情報化社会の進展と社会への影響 【実践事例】日本教育工学振興会(japet)実践アイデア集(VOL10/12掲載) 情報指導初期導入としての試行:http://www.japet.or.jp/idea/vol10/jirei/63.htm 視覚障害者のICT支援機材の活用:http://www.japet.or.jp/idea/vol12/jirei/55.pdf 横浜市立盲特別支援学校高等部専攻科の実践  文責:鈴木 一(新城 直・土屋仁人) 1.情報教育支援項目 (1)社会における情報化の進展と情報の意義や役割を理解し,情報処理に関する知識と技術を習得,専攻科の分野で情報及び情報手段を活用する能力と態度を育てる。 (2)3年の情報については、課題学習を大切にし、研究発表会に向けての情報活用の技術習得・支援を第一義の目標とする。 2.年間指導計画例 学期 授業事例(教科)理療科・保健理療科 共 準備・他 前期 導入(個人差に合わせてGP編成) 【情報1年】・メール掲示板・ネット検索 ・理療カルテソフトウェアの利活用 ・マルチメディア辞書・CD辞書の活用 ・OCR「読書支援システム」利用 ・プログラム学習・簡易課題学習 【情報3年】・年間を通じた課題学習 ・OCR「読書支援システム」の利用 ・理療カルテソフトウェアの利用 【学級等】・四大ソフトウェアの活用 【授業形態】 TT授業 校内network マルチメディアPC スキャナ PC室生徒管理サーバの設置と利用(2001〜) 教室にPC設置      (2000〜) 後期 備考 ・個人の障害の程度やPCのレベル差(経験差)・年齢差が大きいので、場合によってグループ分けや仲間同士で教え合うことが重要である。 ・週1時間の授業であるため、途切れがちになる。個人の進度に合わせた教材の準備が必要である。 ・画面の大きさ・色合いの調整(弱視)・スクリーンリーダーの使い方(弱視は場合により併用)に十分時間をかけることが重要である。 3.学習指導要領との関連 (理療情報および保健理療情報) (1)情報社会とコンピュータ ア.生活と情報処理 イ.コンピュータの利用分野 ウ.情報の価値とモラル (2)コンピュータによる情報処理 ア.コンピュータの仕組み イ.コンピュータの活用 ウ.情報通信ネットワーク (3)理療または保健理療とコンピュータの活用 ア.コンピュータ利用の目的と意義 イ.援助の支援システム ウ.管理業務の支援システム 【実践事例】 事例1 http://www.yokomou.ed.jp/joho/tj0016.html 事例2 http://www.yokomou.ed.jp/joho2002/015/015.html