ハンガーバンケット
〜生徒が講師の教員向けの研修会〜

 
 

 1128日、本校教員向けの研修会をサスティナブル研究部部員が講師となって実施しました。「ハンガーバンケット」という、貧困や格差をテーマにしたワークショップを部員がファシリテーターとなり、教員が受講するという形をとりました。

 「ハンガーバンケット」はオックスファム・アメリカが考案したワークショップです。日本語に直訳すると「飢餓の宴会」。

参加者はくじ引きで、高所得・中所得・低所得に分けられます。その人数は、世界の人口比率に合わせているので、半分の参加者は低所得。

 
   それぞれ座席に案内されます。高所得者には机とイス、中所得者はイスのみ、低所得者はなんと床にひかれた段ボール!そのあと、それぞれの所得に応じた食事(今回はお菓子を使用)が配られます。高所得者には食べきれないほどのお菓子とジュース、中所得者にはまあまあの量のお菓子とお水、低所得者にはレーズン数粒。しかも、参加者分ない。飲み物はお水が出てくるが、コップがぐちゃぐちゃにつぶされています。
 

このように、教室などで貧困や格差の問題を疑似体験できるのがハンガーバンケットです。部員の頑張りで、充実した研修の時間となり、参加してくださった先生方や特別に参観された横浜市教育委員会教職員育成課の指導主事の先生方からもお褒めの言葉をいただきました。以下、参加した本校教員のアンケートを紹介します。

・高校生が主導で進行してくれたことにより、若者と人生キャリア積んだものと「共に考えよう」という姿勢になってとてもよい会だったと思いました。

・普段の生活の中で、改めて格差を意識することはなかったので、今回は良い機会でした。格差といっても、様々な形があり、自分の力でどうにかなるもの、ならないもの、本当に複雑なものなのだなと思いました

 研修会自体は1時間半でしたが、このワークショップを作り上げるための部員の努力はすさまじいものでした。何度もリハーサルを行い、磨き上げていきました。顧問としては、本番の研修会がうまくいったことよりも、準備段階で、もめたり、助け合ったり、調べたり、話し合ったり、という過程に大きな意味があったと感じています。