COMPUTER WAVE (会報)
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- 広報誌第12号 2005年3月1日 発行 -

『 § 今さら2K?? 』    副会長 浪崎一彦 (汐見台中)

 2K。とても懐かしい響きのある言葉。新婚当初は冷蔵庫の置き場にも苦労して、結局居間に冷蔵庫をおくしかなかったっけ・・・・・・(^^;)。・・・・・・の2Kじゃなくて今回はWindows 2000(以下2000)の話題です。Windows XP(以下XP)がだいぶ広まってきた今になって、なんでまた 2000なのだろう(??)と考える方も多いと思いますが、実は現在2000は熟成され安定したとても使いやすい状態になっている、いわゆる「枯れた」OSとなっています。

 当然、各種ドライバー関係もほとんど安定した状態で出揃い、安心して使えるようになっています。 

 また、トヨタのような世界的な大企業が全社的に導入しているということもあり、マイクロソフトへのプレッシャーも大きい(??)はずで、少なくとも2000の販売を中止したからといって急にサポートをうち切るわけにはいかないはずなので、少なくともこの先5年ぐらいは使えるはずだと思います。

 Windows上で動くソフトウエアの開発は例の会社が自分の利益を守ることを優先させすぎるあまり、肝心なソースコードをあまり公開していないということもあり、例の会社以外のソフトハウスがまともに動くソフトを開発するには、かなり大変な作業になるため、新しいOSが出てから少なくとも数年はたたないと、安心して使えるソフトは殆どないといっても過言ではないと思われます(^^;)。

 新しい物好きの私も2000には当然注目していましたが、ことコンピューターのソフトについては初期のものを人柱になることを覚悟で使いひどい目に遭い続けた経験から、特に不安定なOSほどひどい目に遭い空しい時間の浪費を強いられるので、2000については、じっと様子を見ていた次第です(^^;)。

 さすがに研究会としての仕事として2年前の11月ぐらいから自宅のメインマシンにはXPを入れて動作検証はしていましたが、2000はあまり普通の方々が触れることはないだろうということで見送っていたこともありますが・・・・・・。

 Windows95、98(Me)のころからの自作マシンを使われている方や、旧式のパソコンを大事に使われている方も多いでしょうし、将来に明るい見通しがない昨今の状況ではパソコンにあまりお金をかけたくないという方々も多いと思われますので、そのような方々にとって2000というのは非常に貴重な存在なのです。

 なぜなら2000の動作環境は一応Pentium 133MHz メモリ 64M という相当低いスペックで動くようになっているにもかかわらず、最近のソフトもその殆どすべてと言っていいほど2000には対応しているからです(^^)。

さすがに133はきついかなとは思いますが、私の信頼している教え子で、Pentium 233MHz メモリ96M という環境で使用していた者がおり、「なんとかなりますよー♪(^^)」ということでしたので、それ以上のスペックのパソコンなら、なんら問題なく動くものと思われます。 さきほどXPを2年前から動作検証していると言いましたが、XPはどうもハードウエアをかなり選ぶようなので、Celeron 1.1GHz メモリ512Mという問題ないはずの環境だったメインマシンを、XPを入れた後どうも動作が安定せず、結局昨年の夏に、まだ高いので買いたくなかったPentium4にしてしまったという経緯もあり、XPはとても重いOSなのかなと思っていましたが、その後、自動車通勤ができなくなるかも知れないという噂を聞いて、昨年末にしかたなく買ったパナソニックのモバイルノートも現在愛用していますが、常時携帯できる(??)ように重さと大きさを最重視して買ったため、このノートは当時最新型にもかかわらず、CPU 1.2GHz メモリは追加して768M という先ほど更新してしまった旧式の自作機とかわらないスペックにもかかわらず、それなりに快適に動作していますので、どうもMother Board(以下マザー) あたりがXPの動作不安定に大きく関わっていた可能性が大ではあります(^^;)。

 試しに娘のマシンで動作検証したところ、先ほど私が更新した古いslot1のマザーと同じものを使っていてさらにCPU はCelelon850MHzという環境にも関わらず、2000は何の問題もなく快適に動いているのでマザーを選ぶというのは、ほぼ間違いと思います。

 ということは、たぶんXPはWindowsがよりOSらしく(?)なったがために、ハードウエアと密接に結びついた結果、マザーを「選ぶ」ようになった可能性が大です。

 その結果、古いマザーでXPが要求する機能がないものでは動作が不安定になっているのではないでしょうか(??)

 でも、もしそうならば、OSの作り方次第で古いマザーを救う手だてはいくらでもあったはずですが・・・・・・。

 私は常々OSというものは電車に対する「線路」であるべきだと言ってきましたが、マイクロソフトは自分の会社に富が集中するように(としか思えない方法で)、その「線路」を極めて特殊なものに変形し続け、その結果OSが肥大し続け、マシンのパワーを限りなく要求し続けたり、少し古いマシンは見捨てられるという悪循環に陥っているとしか思えないような節が多々あり、やはり独占企業というのは消費者のことは考えないものだということを改めて痛感しました(^^;)。

 なぜそのようなことを言うかと言いますと、先日、久しぶりに前任校の部活を見に行ったところ、驚いたことにもう10年前ぐらいに買ったPSV VisionというIBMの当時は有名だった、(配当された中学も結構あったと思います)私が買ったマシンがまだ元気に何の問題もなく動いていた姿を見て、数年ごとにパソコンを買い換えなければならないような仕組みは、やはり異常だと強く感じたからです。

 私は本来、物づくり(模型・ガラス細工など)を趣味としている人間なので、「道具」というものは手に馴染んだものを手入れしながら長く大切に使うということがいかに重要かということを、このような趣味をもたれない方よりはずっと心得ているので、パソコンも「道具」である以上、本来はひとつのものを壊れるまで使いたいと思っている一人として、常に古いものを何とか生かせないものかと考えてしまうのです(^^;)

 私が自作を始めた理由のひとつも、マシンの中身は変えざるおえなくなっても、ケースやキーボード、マウスなどは永く使い続けられるということが大きかったです。

 XPは確かにマルチメディア関係には進化してはいますが、このようなものは本来OSがサポートしなくてもよいところで、特に仕事でパソコンを使うユーザーにとって一番重要なことは安定性と信頼性なのは「間違いない!」と思います(^^;)。

 必ずしも必要でない機能に凝ることよりも基本的な入出力などに不安がないことと、インターネットやLAN環境における安全性を第一にすることこそが、企業としての社会的責任のはずなので、地味なことでも重要なことをもっともっとしっかりとやって欲しいものです「残念!!」(^^;)。

 そうは言っても地味なことでお金をかせぐのはとても大変なので、どうしても金儲けに走るとこうなってしまうのでしょうか・・・・・・(^^;)。

 まあ、われわれの周りを見渡しても、ハデで目立つことには異常に熱心なのに地味な教材研究とかはやっているところを見たこともない(が見えないところでやっている人もいるかも知れませんが)という人々も年々増加傾向にあるので、世の中全体がそういった浮ついた状況なので、必ずしも企業ばかりを責めることはできませんが・・・・・・(^^;)。

 それにしても昨今の何かにつけて「能率・効率」「成果・金!」といった風潮はなんとかならないものでしょうか?


 それはさておき、一般の方々がパソコンを使う場合よほど特殊なことをしようと思わない限り、ほとんど全ての必要な作業は2000でこなせるはずです。

 もともと2000は業務用に作られていたWindows NTの後継ということもあり、安定性もまあまあです。

 安定性についてはXPよりはあるような気がします。

 ただ、確か国際宇宙ステーションで2000を使っていて、フリーズし、生命維持装置に不具合がでてパニックになったといったような事件があったようにも記憶していますので、あまり過信をするとひどい目に会うかも知れません(^^;)。

以前にもこの冊子で、自動車も大人5人がそれなりに快適に時速100kmで安心して乗っていられるようになれば、大多数の人々にはそれ以上は必要ないということを申し上げたことがありますが、パソコンもPenV1GHz、メモリ512MBの環境に近ければ前述の自動車と同じような状況なのではないかとも思いますので、ちょっと古いパソコンをお持ちの方(特に自作機をお使いの方)は2000を入れてみることを強く推奨します(^^;)。

 しかし、マイクロソフトは自分たちの都合を最優先させるあまり、2000の販売を中止するようです。これを書いている2004年10月現在で、学校納入業者に注文したところ、もうすでにその業者では原則として在庫を持っていないので入手できないとのことでした。大手量販店には店頭在庫はまだありましたが、在庫販売のみということらしいので、みなさんがこの冊子を読まれるころには・・・・・・(^^;)。

 ここ数年、バージョンが古くなったりした昔(といっても数年前ぐらいのもの)のソフトをお手頃な値段(1500円〜2000円ぐらい)で売るということが珍しくなくなってきましたが、マイクロソフトもこれだけ一般に使われるようになったのなら、社会的責任として古いOSを手頃な値段で提供するぐらいのことはやるべきではないでしょうか?

 売る以上は責任が、などと言うのであれば、もうさんざん儲けたと思われるWindows98

(ME)などは無償で配布してユーザーの自己責任で使用するという方法もありますし・・・・・・。

 そうすれば、違法コピーに気を遣いすぎるあまり、正規ユーザーにさえも嫌がらせのような作業を強いたり、インターネットの高速回線に繋げない環境ではまともなサポートも受けられないといった状況も少しは改善できる可能性はあるのではないでしょうか?

 だいたい、いくつかパーツを取り替えると、すぐにアクティベーションを要求するということはしっかりとやるくせに、「緊急」のセキュリティーホール用パッチの重要な情報のお知らせでさえもメールですら送られてこないというのは企業としてあまりにも身勝手だと思うのは私だけでしょうか(??)。

 全てのユーザーがインターネットを快適に使える環境で使っているわけではないので、希望する登録した正規ユーザーには明らかなバグ情報や、それらに対するパッチや重要なセキュリティ用パッチぐらいは無料で「郵送」するぐらいのことをするべきではないでしょうか。

ソフトウエア業界全体の悪習とは言え、全世界に影響を与える企業に成長した会社までが、明らかなバグを「仕様です。」と平然と何もしないで開き直っているという現状は、そろそろ何とかしないと、そのうち大変なことになるのではないでしょうか(??)

 三菱自動車の場合は「交通事故」という誰の目にもわかりやすいトラブルが副産物としてあるために、そのいい加減な体質が明るみに出て、そのおかげで他の自動車会社も引き締めさせることができましたが、コンピューターのソフトウエアは素人には極めてわかりにくい上に、そのバグによるトラブルもよほど大きなトラブルにならない限り問題にならないのですが、そのソフトを仕事に利用している人々個々に与える損害は、そのバグのために失った時間的損失を賃金に換算したりして考えると、実はすでに計り知れないほどの損害になっているはずです。

 PL法という法律はソフトウエアには適用できないのでしょうか(??)。

 少なくとも万の単位の値をつけているソフトには適応されてしかるべきではないでしょうか?



§ 久々の感動(??)

 新聞のちらし広告をなにげなく見ていたところ、「ありゃ??」というものを見つけたので、「安売り」と言ってもたいして安くはない近所の○○○○スへ言ってみたところ、最近は卒業生との「秋葉原お買い物ツアー」を年に数回しかしなくなったので、正直言って値段は安いのか高いのか全くわからなかったのですが、「USBメモリなのにFMラジオも聞ける」という説明文を見たとたん、最近ご無沙汰していた衝動買いの神様が突然目の前に舞い降り、気が付いたら商品とおつりを手にしている自分がそこにいたのでした(^^;)。

 「ラジオ」世代の私は「ラジオも聞ける」という響きにとても弱いのでした(^^;)

 まあ、1万円ぐらいの商品なので、過去に秋葉原でさんざん学習した、「本当の意味で安くていいものは世の中には存在することは極めて希である」という教訓から、あまり期待はしないで、初期不良のチェックのために(せっかちなだけ(^^;))さっそくその商品のパッケージを開けて、各機能をその場(車の中(^^;))でできる範囲でチェックをはじめたところ、「・・・・・・」、思わず絶句!

「感動」という言葉を気軽に使うのは大嫌いな私ですが、この時ばかりは「おお!」と思わずにはいられませんでした。

 最近はちょっとやそっとの技術革新では驚かなくなっていましたが、何とこの商品は普通のUSBメモリとほとんど変わらない大きさにも関わらず、先述のFMラジオは日本以外の周波数にも対応しており、しかもただ聞けるだけでなくて、聞きながらスイッチひとつで、今聞いている放送をMP3形式で録音できてしまうという、「エアチェック」なんて言葉がはやっていた時代をよく知るひとりとしては、「・・・・・・」でした(@@)。

 さらにこの製品はボイスレコーダーとしても機能するという、本体の大きさと値段を考えたら、すさまじい性能を有しています。

 私が購入したのは例のサウンドブラスターで有名なクリエイティブのものですが、その後いろいろとネット等で調べてみると、大きさや形こそ違え、同等の性能のものが各社から出ていますので、FMラジオ、ラジオ同時録音、ボイスレコーダー、MP3プレイヤーという機能をワンチップ化したメーカーがあるものと思われますが、それにしても凄い物を作ってくれたものです(^^;)。あとは耐久性しだいですかね・・・・・・。

 強いて欲を言えば、ここまできたらついでにAMラジオも聞けるといいのですが・・・・・・。

 高校生の時に秋葉原へ行って、わざわざ当時としても時代遅れだった真空管式のラジオのキットを物好きにもあえて大枚はたいて買って、感電しながら制作した私としては、大げさでなく感無量でした(^^;)。

 さすがに、海上から宇宙空間までの「宇宙エレベーター」だとか、「人の体内へ送り込むマイクロマシン」だとか、一昔前のSFとしても荒唐無稽な話が、現実の計画として最先端の技術者が大まじめで取り組んでいる時代なのだなあと、しみじみ思った次第です(^^)。
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