平成17年3月1日

   学校通信  3 月号

霧 二 だ よ り

                                  横浜市立霧が丘第二小学校
                                  発行者 校長 椿 依




     "旅立ち"に思う               校長 椿  依 都 代

 本校の校長に就任してから続けていることのひとつに新聞の切りぬきがあります。それは、某新聞の夕刊に連載されている"花"の紹介記事です。もともと草花は好きだったのですが、大雑把な知識しかなく雑草にいたっては皆同じように見えてしまうという植物には申し訳ないくらいの思いがありました。ある日、一面を賑わすニュースの片隅にかわいらしい花と短いコメントを目にし、ホッとしたのでちょっと切り取っておこうかなと思ったのが始めたきっかけです。不思議と次の日も目がそこにいき、知らぬ間にはさみは身近かに置くこととなりました。そして、いつの間にか日課となってふえる喜びを知り、今では切りぬきは470枚程になっています。だからといって、全部草花の名前が頭にたたきこまれている訳ではないのですが、名前や形、由来に興味をもつようになったのは事実です。



 私は、常々、目標や夢をもつことの意義について子どもたちに語ってきましたが、どのように"もつ"のかは人それぞれだと思います。確固たる信念のもとに育んだはっきりとした目標に突き進む場合もあるでしょうし、ささやかなきっかけや(私の"切りぬき"がまさにそうで、ひとつの目標が膨らみつつあります。)自分の意にそわない理由で始めることもあるでしょう。しかも、前者の場合でも挫折を余儀なくされたり、後者でも続けていくことで気付いた時にはかけがえのないものになっていたり……。いずれにしても途中であきらめずに続けていると、いつか"よかった"と思える日が来るのではないでしょうか。
 話は遡りますが、私が小学校高学年の頃、母の実家に行った時のことです。帰りぎわに祖母が母と私に向かって「この子は大器晩成型だよ、努力家だから。」とニコニコしながら言いました。
「えっ?」 当時の私にはこの言葉の意味が半分ぐらいしかわかっていなかったと思いますし、そんなに努力しているという感覚もありませんでした。今思うと6人兄姉妹のまん中で、これといった取り柄はなく無器用で要領のわるい子ども時代が彷彿としてきます。おそらく、実家でこんな子どもの様子が話題にのぼったのかも知れません。意味を理解してからは一層、祖母の言葉が私の胸をあたため続けてくれました。もちろん両親やさまざまな人々からの胸に滲みる励ましもあるのですが、それはまたの機会にいたしましょう。おかげさまで私は大器ではありませんが、単純なことでもけっこう続けられる資質が育てられたように思っています。そして、時々切りぬき帳を眺めたり、いろいろな草花にふれホッとしたり、自分でできることを発見し続けたりして"私ってけっこうがまん強いじゃん!!"なんて思ってほくそえむこともあります。


 まもなく新たな旅立ちを迎える6年生の皆さん、どうぞ自分にあったやり方で満足のいく人生を生きぬいて下さい。そして、まわりにいらっしゃる大人の方々、その子のよさを認め励まし見守っていただきたいと思います。
 過ぎてみればあっという間の1年間でした。温かい励ましやご感想に心より感謝申し上げます。統合に向け17年度はいよいよ工事も始まりますが、子供たちへの支援・指導に対し教職員一同心をひとつにして努力してまいります。変わらぬご支援ご協力をお願いいたします。










                                      平成17年2月1日

   学校通信  2 月号

霧 二 だ よ り

                                  横浜市立霧が丘第二小学校
                                  発行者 校長 椿 依




                                            校長   椿  依 都 代


 「あのキラキラと輝く光は何だろう?」暗闇の中に突如表れた現象にびっくりしながらもあまりに美しく感じられ、引き寄せられるように前へ前へと進む。しかし、近づいているように思われるのに行けども行けども一向に近づかない。「どうしたんだろう。」次第にあせってきたその時…。リリリーッというけたたましい音。私はハッと目覚めました。一体いつ見た夢なのか定かではありませんが、でもそれほど遠い過去ではない夢。ふと思い出したのは、校長室の1月のカレンダーの飾りが"夢"だったことが一因かもしれません。それにしてもあれは何だったんでしょう。ふつう暗闇といえばあまりいい感じにはとらえませんね。しかし、私はといいますと……、どうも物事をプラスに考えるようで、今回も自分流に勝手に解釈しました。
「あの光は、私にとっての希望、そして将来のゆめなのだ」と。そして暗闇は「希望やゆめは簡単に手に入れることはむずかしい。だからこそ、努力する価値も大きい。」と私に暗示してくれているのだと。


 さて、卒業式まで2ヶ月を切りました。6年生の旅立ちの時が近づいています。梅の花が咲き出すこの時期、6年生の子どもたち一人一人の将来について思いを馳せることが多くなります。"どの子も自分自身のことを好きになって、毎日生きていることがいいなと思えるようになってほしい""つらいことや困難なことがあっても、知恵と勇気をもって乗り越えていってほしい""将来へのゆめと希望をもち続け、いつまでも輝く瞳でいてほしい"等々。こうして言葉で言ってしまえば簡単ですが、すべて順調にいかないことは前述の私の夢の通りかもしれません。でも、あえて繰り返します。"希望とゆめという光をめざして"ほしいと。
学校でも様々な教育活動の中で支援指導をしていく努力をします。と同時にまわりの大人たちの努力をしている姿の大きさにも子どもたちに気付かせていくことが大事だと考えます。


 現在、本校では本年度の学校教育活動の自己点検・評価をしつつ、17年度の教育方針内容を計画しています。お忙しい中、保護者の皆様方からお寄せいただきました学校評価アンケートも集計でき、検討の際の資料とさせていただいております。貴重なご意見ありがとうございました。学校評価アンケートの結果と、17年度の教育方針等の概要につきましては3月に公開していきたいと考えます。そして、今後の実践を通して、本校の具体的な姿勢を示していきたいと思います。"子どもたちの幸せの"という"光"をめざし、地に足をつけて一歩一歩努力です。




                                      平成17年1月7日

   学校通信  1月号

霧 二 だ よ り

                                  横浜市立霧が丘第二小学校
                                  発行者 校長 椿 依




−新年 明けまして
おめでとうございます。−
 
                  校長   椿 依 都 代

 「今年はだめかもしれないね。」 娘と語り合いながらハンドルを握り、善波トンネルを越えた瞬間のことです。西日を受けて、薄墨色の大きなシルエットとなった富士山が天空に表れました。えも言われぬ感動!そして、幸福感!思わず「ことしも………」と念じていました。
 1月1日は、新年の墓参りをするという伝統がわが親戚にはあり、今年も姉妹の家族ともども出かけました。故郷は神奈川県のとある盆地に在り、前述した善波峠を越えた向こうなのですが、私はここから一気に目前に広がる富士の雄姿が、殊の外好きです。ところが皮肉なことに天候が変わりやすく、晴れていても峠の近くに来ると雲がたちこめているといったことがこれまでも多くありました。当日は午後3時過ぎても快晴、気持ちはルンルン!! しかし、峠の手前で、またしても黒雲がたちこめ、しかもパラパラと雨粒です。「アーア」のため息の後の予期せぬ展開に2倍にも3倍にも心が打たれたというわけです。
 単なる自然現象に過ぎないのに。


 お正月というのは、やはり特別な感情がこもるようです。でも、気持ちを新たに感動をもって生活を一歩進めようとする思いは必要だと私は思います。ひょっとすると、あの現象は、私に「ことしもよき年になりますように」という他力的な思いよりも「〜なるように努力する」という意志に働きかけるひとときをつくってくれたのかもしれません。
 皆様方のお正月はいかがでしたか。
 

 さて、平成18年度4月に霧一,二、三小が再編統合され、新校としてスタートします。そこで、17年度は新校に向けた教育づくりを念頭に置いて、さよなら・スタート霧小プランを実施していきます。 そのコンセプトとして ○子どもたちの心に配慮した3校の交流計画 ○魅力ある施設づくり○魅力ある新校の教育内容 ○霧が丘小学校のシステム作り等です。この1年間、こうしたコンセプトを拠り所に、それぞれの学校が培ってきたよさを思い出づくりに生かすとともに、3校の子どもたちがスムーズにいっしょになり、統合後も夢と希望をもって学習活動に取り組めるよう、中学校を含めた4校の連携を密にして進めていきます。


 本校としては、基礎基本の学力の定着・発展やコミュニケーション能力のさらなる向上(英語、情報、ふれあい教育)、小中の連携とともに、3校の交流計画(児童会活動を中心に、学校行事を中心に、学年交流を中心に、合同クラブ活動の交流)や、さよなら霧二小計画等の推進・充実に力を注いでいこうと考えています。
 よりよい学校づくり、そして新しい学校づくりという意志をもって!! 
なお、今後のさらに詳しい内容については必要に応じてお知らせしていきます。
ますますのご協力をお願いいたします。



        上画面へ