平成18年2月1日

  学校通信  2月号 

霧 二 だ よ り

                                 横浜市立霧が丘第二小学校
                                 発行者 校長 椿 依







            " あたり前 "の重み        校長 椿  依 都 代

 寒さが一段と増してきた今日この頃ですが、皆様元気にお過ごしのことと思います。「ここ十年こんな寒い冬はない」という寒波で結氷した西丹沢の地獄棚(神奈川新聞1/26)の記事に、美しいなと思う反面身ぶるいしてしまう私でした。私はもともと冬という季節がきらいではありません。あのピンと張りつめたような空気が琴の弦のはりと琴爪がふれたときに醸し出す澄んだ音色に通じるものがあって、適度な緊張感と心地よさが感じられるからです。そうはいっても、だんだんとこの寒さがつらく感じることが多くなり、特に朝は‥‥‥‥。ちょっと情ないような複雑な心境です。
 しかし、この寒さの中でも、子どもたちが熱い眼差しと思いで日々の学習活動に取り組んでいる姿を目にします。そこで、今回の学校だよりは、日常のあたり前(・・・・)の(・)授業(・・)の様子に焦点をあてて取り上げてみることにしました。そして、私は、他の学校の先生方も参観してくださった1年生と6年生の授業を中心にお伝えしようと思います。



<1年生>
 B棟多目的室にまもなく「1年生の本やさん」が開店します。これは「おすすめの本」を紹介して、読書の輪を広げていきたいというねらいのもとに国語科の学習を中心に進められています。どんな学習なのでしょう。まずお世話になった先生、上級生、保護者の皆さんを招待するという強い相手意識や目的意識を高め、学習意欲を引き出すことから始まりました。次に、本の楽しさや感動が相手に伝わるよう、多くの本にふれ、おすすめの本を選ぶ学習になりました。さらに、本の帯やメッセージカードにどんなことを書いてどのように表現すればもっとおすすめの本を伝えることができるかの言語の学習へとつながり、1月25日の授業では、担任の指導のもと「書く」学習が楽しく展開されました。どの子も『書けた』『もっとやりたい』という達成感があったように思います。本が好きになるだけでなく、「書く」「伝える」といった1年生の言語の学習を子どもたちが進んで行っている様子を見てうれしくなりました。図書の環境条件としてはかなり劣悪だったにもかかわらず、「本の読み聞かせ」を継続していただいたこと、担任や職員たちの指導の隠し味があったこと、そして、なにより子どもたちの成長のパワーなどがうまくミックスされて功を奏したと自負するところです。学校にいらっしゃる機会がありましたら「1年生の本やさん」にお立ち寄りください。


<6年生>
 6年生の授業は総合的な学習で、この学習も4月からの継続です。自分たちが最後の6年生であることをより強く認識し「霧二のラストをかがやかせ!」の目的がクラス全体を盛り上げ、総合的な学習を充実させる支えになっていたように思います。特に6年生の成長で感じることは、自分が何を学習しようとしているのかを理解し、情報収集、整理、加工、発信するという情報処理能力(機器利用も含めて)が高まっているということです。そして、モラルについても学んでいることです。こうした能力を身につけることは今の世の中では不可欠で「生きる力」になるはずです。担任とともに進めてきた、また進もうとしているこうした活動はこれまでさまざまな場面で見られましたが、「さよなら霧二小ハッピーデー」でも発表される予定です。


 今回は2学年の例をお伝えしましたが、他学年でも日々、あたり前の授業が継続されています。先日、NHKの"プロフェッショナル"という番組で、あるパティシエが「あたり前を積み重ねると特別になる」とおっしゃっていて、その言葉の重みと継続することの大変さを画面から思い知らされました。学校でのあたり前が「子どもたちが学習することがわかり、わかったと達成感をもって言えるように、それも楽しく」とするなら、私たちは、これからももっと責任と自覚をもって努力していかなければならないことがたくさんあります。そのために、一人ひとりの子どもたちについてももっと理解を深める努力が必要でしょう。こうした姿勢を教職員皆でもち続けることの大切さを改めて心に刻んだことでした。また、子ども自身も一人ひとりがそれぞれの目的に向かって一歩一歩進んでいく、それがあたり前と思えるようになってもらえたらなと思った次第です。
 本校を支えてくださるすべての皆様方との連携がさらに深まりますことをお願いいたします。









                                      平成18年1月10日

  学校通信  1月号 

霧 二 だ よ り

                                 横浜市立霧が丘第二小学校
                                 発行者 校長 椿 依







 
 " 新年明けましておめでとうございます。" 
   
                           
 校長 椿  依 都 代


 お正月の楽しみはいろいろありますが、私にとって、めったには会えない友と語るチャンスを与えてくれることもそのひとつといえます。
 「今年もよろしく!!」の声とともになつかしい笑顔が我が家に集まりました。〜十年前、職場で苦楽を共にした仲間の面々です。その頃の私は、子育てやまだまだ教育経験の浅さからくる日々の迷いや悩みをいっぱい抱えて奮闘していました。そうした中で、親姉妹と同じように心の拠り所となり生活に潤いを満たしてくれた仲間、常に節度ある距離を保ちながらきょうまでずっと肌の温もりを感じさせてくれ、言いたいことは心おきなく言い合い、またじっくり聞いてくれた友、そうした友との再会は、"一冨士 二鷹 三なすび"の初夢以上に"信頼"という大切な言葉をあらためて思い起こさせてくれ、すてきな初春の門出となりました。


 そして、学生時代から何人もの人たちと信頼の絆で結ばれ、多くのことを学び支えていただいていること、さらに新たな出会いも生まれていることへの感謝の気持ちも実感することができました。自分たちのまわりから信頼関係を築き直し(神奈川新聞)信頼の輪が広がるように学校全体で考え実践していきたいと思います。

 もうひとつ、新年の気持に染み入ってきた言葉、それは"あきらめない"。確かマラソンの高橋尚子選手や何人もの各界で活躍される方々がおっしゃっていたように思います。それぞれの方々から発せられた言葉は実体験に基づいているだけに説得力があり、私の気持ちにびんびんと響いてきました。でも、振り返ってみますと、私の身近なところでも"あきらめない"現実がありました。そう、霧二祭。限られた時間、限られた空間の中で自分たちの力を最大限に発揮するために努力を続けた子どもたちの成果は見事に発揮されました。全員が「ラストかがやけ霧二パワーで未来につなげ!!」のスローガンどおりの活動ぶりで私の目頭は何度も熱くなりました。各学年の取り組みの解説は、ここで述べるまでもなく、ご覧になった皆様方の記憶に新しいことでしょう。PTA中心の午後の部も、当日まで大変なことがたくさんあったとは思いますが、"あきらめない"気持が、当日の盛り上がりに転化したのではないかと思います。


 残り少なくなった霧二小でのラストまで"あきらめない"気持ちを支えにしなやかに、そして、晴れやかに過ごし霧小という未来につなげていきたいと考えます。保護者・地域の皆様、どうぞ温かく見守ってください。そして、ご支援をお願いいたします。



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