昨年度のこととなりますが、桜の開花と共に78名の卒業生が葛野小学校を巣立ちました。地域の皆様、そして保護者の皆様、葛野小学校の卒業生を6年間温かく見守っていただきありがとうございました。皆様の支えがあったからこそ、子どもたちはたくさんの思い出と感謝を胸に卒業できたのだと思います。一人ひとりが葛野小学校の卒業生として、誇り高くそれぞれの進学先で活躍することを願っています。

さて、私は、卒業生に学んだことが二つありました。つ目は、一人ひとりが卒業証書を受け 取った時の表情です。自信と嬉しさに笑顔あふれる子や、卒業証書をじっと見つめ小学校生活への達成感を味わっている子、中学生となる喜びに満ち満ちている子、友達との残り少ない時間を大切にしようと一生懸命にがんばろうとしている子など、それぞれですが全員が実によい表情をしていました。自分の思いを表現しようと、最後の最後まで努力する姿がありました。一生懸命な姿は、周りを感動させます。                                             

二つ目は、優しさです。別日に卒業式を迎えることになった児童がいました。その当日、児童と保護者を出迎えるために職員玄関を出ると、20人程の卒業生がいました。一人で卒業していく友達のために集まった子たちです。卒業式を行う児童を職員と共に迎え、その後、体育館の式に一緒に参加しました。一人で卒業式を行うことになっていた児童は、どんなに心強かったことでしょう。誰かのために行動する。相手を思って行動する姿。自分のよさを人のために使うことで、そのよさは更に磨かれていきます。卒業生との時間は、私たち教職員にとってかけがえのない時間となりました。葛野小の子どもたちは、努力のできるそして優しい子どもたちであることを再確認しました。

 さて、令和5年度がスタートしました。新1年生78名を迎え、全校児童は481名となります。今年度も子どもたちと共に「未来を拓く 健やかな 葛野の子」の実現を目指してまいります。そして、教育活動を通して、保護者、地域の皆さまに、子どもたちの努力する姿や優しさあふれる姿を、たくさんお伝えしていきたいと思います。

新年度を迎え、新しい環境への不安や戸惑いを感じている児童もいることでしょう。学校は、子どもたちのためにあります。学校は子どもたちが主役です。葛野小の児童全員がいきいきと自分のよさを発揮し、安心して学校生活を送ることができるよう、教職員一同、日々努力していきたいと思います。

 

保護者、地域の皆様におかれましては、引き続き本校教育活動へのお力添えをいただければ幸いです。今年度も葛野小学校の子どもたち、そして教育活動へのご協力をよろしくお願いいたします。

                                                                                                      令和5年4月7日

                                   校長 阿山 美香